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「腐らずに乗り越えて」「野球の2文字を捨てるな」 夏をなくした球児たちへ 名将から贈る言葉

横浜高監督時代の渡辺元智さん(左)=2015年7月28日、猪飼健史撮影=と智弁和歌山監督時代の高嶋仁さん=2014年3月24日、幾島健太郎撮影

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 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、全国高校野球選手権大会の中止が決まった。センバツ大会に続く「夏の甲子園」の中止に、高校3年生は晴れ舞台を踏むことなく集大成の年を終える。ともに全国制覇の経験がある智弁和歌山高前監督の高嶋仁さん(73)、横浜高(神奈川)元監督の渡辺元智さん(75)の名将2人に、球児への「贈る言葉」を聞いた。

智弁和歌山・高嶋さん「今が耐える時だ」

選手を指導する智弁和歌山前監督の高嶋仁さん=和歌山市の同校で2018年2月11日、川平愛撮影

 高嶋さんは「すぐに気持ちを切り替えるのは難しいだろう」と球児たちの気持ちを思いやり、「厳しい場面を切り抜けるために日ごろの苦しい練習に耐えてきたはず。腐らずに乗り越えてほしい。今が耐える時だ」と力強いメッセージを贈った。

智弁和歌山前監督の高嶋仁さん=和歌山市で2018年12月14日午後2時18分、砂押健太撮影

 自身が高校時代に出場した夏の甲子園で味わった「足が震えるような感動」が指導者を目指す原点になっただけに、「甲子園に出たお陰で今の僕がある。何とかやらせてあげたかった」と残念がる。ただ、「長い人生にはうまくいかない時期もある」と続ける。「自分の力ではどうにもならない困難が待ち受ける時がある。目先だけにとらわれず、厳しい練習で培った強い気持ちをこれから先の人生に生かしてほしい。振り返った時に『あの苦しさがあったから今がある』と言える人生にしてほしい」と話した。

横浜・渡辺さん「必ずまた、立ち上がれる」

【86センバツ横浜】選手を指導する渡辺元智監督=横浜市金沢区で2014年2月2日、西本勝撮影

 渡辺さんは「野球の2文字を捨てるな」と訴える。「君たちはいつも限界にトライし、『九転十起』してここまでたどりついた。必ずまた、立ち上がれる力を持っているはずだ」とエールを送った。

横浜高監督として5度の甲子園優勝を果たした渡辺元智さん=横浜市で2016年10月、武藤佳正撮影

 目標の舞台を失った選手の心情を「奈落の底」と表現した上で、「独りで悩むな」と助言する渡辺さん。監督やコーチに進路の相談をしたり、チームメート同士で夢を語り合いながらキャッチボールしたりすることを勧め、「親以上にともに時間を過ごした仲間や指導者と、ブラックホールに吸い込まれるくらい悩んだら、きっと道が開ける」と言い切る。「まだいくらでもできることがあるはずだ。若さの特権だ」と続け、「好きな野球を捨てるな」と締めくくった。【石川裕士、森野俊】

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