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#最後の1年

女子だけの県岐阜商応援部 団旗の重み、今も手に 渡り廊下から最後のエール

高校見学会当日、渡り廊下に並び、エールを送る県岐阜商の応援部員たち。右端で団旗を掲げているのが平田雪衣=岐阜市で2020年10月31日、円谷美晶撮影

 全国でも珍しい女子だけの岐阜県立岐阜商高応援部の3年生部員8人が1日、岐阜市の校舎で最後の演舞を繰り広げていた。新型コロナウイルスの影響で晴れ舞台をなくしたが、創部69年目の伝統を誇りに活動を続け、秋空の下に立った。「かっとばせー、岐阜商」。重さ約15キロの団旗を掲げ、声を張り上げた第69代旗手長の平田雪衣(ゆい、17歳)の胸中で、悔しさと感謝の念が重なり合った。

 最後の舞台は10月31日から2日間、入試を控えた中学生と保護者を迎えた高校見学会だった。教室内で高校側の説明が終わり、校内の自由見学に移るタイミングを見計らって、いつもの練習場所の3階の屋外渡り廊下からエールを送る演出だ。8人が後輩たちとともに声を振り絞ると、次々と教室の窓が開いた。中学生が顔を出し、表情を明るくした。

 8人が身につけていたのは、野球部が出場を決めていた今春の選抜高校野球大会に向けて新調した学ランだった。感染拡大で中止にならなければ、阪神甲子園球場のアルプス席にその姿で立つはずだった。「見てると泣けてくるな。これを甲子園でやらせてあげたかった」。見届けた顧問の渡辺信之教諭(58)は胸を熱くした。

 隊列の端で、時折吹く風に揺れる団旗を高く掲げていたのが、平田だ。団旗は、腕章とバッジとともに「応援部の三種の神器」と呼ばれ、大切に受け継がれてきた代物だ。紺地に校章が描かれ、金色で校名が記されている。その大きさは縦2・8メートル、横4メートル。重さは棒の部分まで含…

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円谷美晶

毎日新聞東京本社運動部。1985年、東京都生まれ。2009年入社。北海道報道部、千葉支局を経て、東京社会部では気象庁や東京都庁を取材。18年から東京運動部で五輪取材班となり、体操、トライアスロンなどを担当。高校までの部活動は陸上で中・長距離の選手。いつも皇居周りを走っていた。

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