女子 長崎商の広中選手、一回り成長 2年連続1区の区間賞

毎日新聞

 九州陸上界の「新星」らしい快走を見せた。18日、沖縄県で開かれた第29回全九州高校女子駅伝で、長崎商の広中璃梨佳選手(2年)が2年連続で1区の区間賞を獲得した。鮮烈なデビューを飾った昨年の大会から1年。「去年より、もっと成長した自分でありたい」。向上心が魅力の17歳は、一回り大きくなった姿を見せた。【角田直哉】

 レース当日は時折、強い風が吹き付け、雨も降る難しい気象条件だった。「向かい風だったけど、あまり気にせず。後半、自分のペースで行けるように意識した」。スタートから先頭に付く形でレースを進めると、勝負は4キロ過ぎ。一気にスパートをかけ、後続に9秒差をつけてトップでたすきをつないだ。6キロを19分38秒で区間賞。「タイムは伸びなかったが、しっかり最後、出し切れたことが良かった」と、一定の手応えをつかんだ。

 1年生で臨んだ昨年の全九州高校駅伝。同じ1区を18分47秒で駆けぬけて、藤永佳子・諫早高監督が持っていた区間記録を18年ぶりに更新した。さらに今年1月の都道府県対抗女子駅伝でも、4区(4キロ)で実業団選手らを押しのけ力走。11人抜きでチームを首位に押し上げて区間賞を獲得し、「スーパー高校生」として、その名を全国に知らしめた。

 トレードマークは、練習の時から着用する帽子。最初は雨よけのためだったが、視界が狭まることで「前だけしか見えず、自分の世界に入れる」と手放せなくなった。2年生となった今季は「練習の設定タイムをこれまでよりも速くしたり、量より『質』にこだわっている」。足もとを見つめてステップアップを重ねてきた。長崎商の卜部義信監督(58)も「めったに現れない逸材。地道に1秒、2秒ずつでも記録を伸ばして、息の長い選手になってほしい」と、長期的な視点での育成を心がけているという。

 高校での目標は、全国高校駅伝(京都・都大路)への出場だ。昨年は県予選2位。今年もトップに1分以上離されての2位に終わり、悲願達成はお預けになった。「一人では不可能でも、チームみんなの力が合わさることで驚くほどの記録を出せることもある。その達成感を味わいたい」。チームを都大路に導くため、もっと厳しい練習とも向き合う覚悟だ。