女子・長崎商 結束力高め「全員駅伝」/男子・松浦 「攻めの練習」健闘誓う /長崎

毎日新聞

 男子第69回、女子第30回全国高校駅伝競走大会(日本陸上競技連盟、毎日新聞社など主催)が23日、京都市の西京極陸上競技場を発着点に開催される。県代表は、男子で松浦が6年ぶり2回目、女子で長崎商が初めての都大路に挑む。レースまで1週間を切り、選手たちは最後の調整に励んでいる。【松村真友】

女子・長崎商 結束力高め「全員駅伝」

 長崎商は、11月の県大会で諫早の24連覇を阻み、念願の都大路への切符を手に入れた。就任18年目の卜部義信監督(59)は、練習に励む選手たちを見守りながら、「挑戦者として、順位にこだわらずのびのび走りたい」と、初の大舞台への思いを語る。

 チームで絶対的な信頼を集めるのが広中璃梨佳選手(3年)だ。「強い高校を倒して都大路に行きたい」と進学し、3年目でついにその目標をかなえた。今年1月の全国都道府県対抗女子駅伝では、実業団選手らを抑え区間新記録で区間賞を獲得するなど、実力は同世代にとどまらず国内トップレベルにある。

 そんな広中選手の背中を追って、仲間たちもレベルアップに励んだ。昨年の県大会では、故障もあって2区で2位だった浜添麻那選手(2年)は「ラップタイムを刻めることが自分の強み」といい、今年は5区で区間賞を獲得するなど、諫早の追走から逃げ切った。

 ただ、卜部監督は「走るだけでは勝てない」と強調する。大切にしているのが、「全員駅伝」のムードづくりだ。選手だけでミーティングをする時間を重ねたり、全員が笑顔で次の走者にたすきを渡したりするなどして、結束力を高めてきた。和気あいあいとしたチームの雰囲気は、広中選手も心の支えという。田中亜可梨主将(3年)は「広中選手に頼らず、5人が自分の走りをして、全員がやりきったと思えるようにしたい」と話す。

 現在は、都大路でのアップダウンに備え、坂を使った練習などにに力を入れる。卜部監督は「初出場なので、舞い上がらないように全力を出したい」と選手への期待を語る。浜添選手は「緊張感はあるがわくわくしている」、広中選手は「レース中は白バイを追い越す勢いで走りたい。応援してくれる人への感謝を忘れず、堂々と戦いに行きたい」と意気込んでいる。

男子・松浦 「攻めの練習」健闘誓う

 「捲土(けんど)重来」をテーマに練習に励んできた松浦。県大会では3連覇を目指した鎮西学院を破って、夢の舞台への出場権を得た。6年ぶりの都大路に向け、白石大以夢主将(3年)は「地域の人にも、都大路での走りを見てほしい」と健闘を誓う。

 部員15人中、中学までに本格的に陸上を経験した生徒は7人。チームを指導して20年目の沢田洋監督(52)が、中学の陸上大会を視察して回り、タイムではなく、走り方や体つきを見て、自ら育てたい選手を探してきた。練習メニューは一人一人に合わせて用意し、血液検査のデータなどを見極めて変えていく細かさだ。沢田監督は「前回の(県大会)優勝時も部員は15人だった。数でなく選手一人一人の質で勝負したい」と語る。

 エースの扇育(はぐみ)選手(3年)は対馬市出身で、中学時代はテニス部に所属していたが、沢田監督の熱心な勧誘で松浦に進学した。都大路で「6年前の記録を上回りたい。結果を残し、これからの陸上人生につなげられる走りをしたい」と意気込む。沢田監督も「区間賞争いをしてチームにの勢いを付けてほしい」と期待を寄せる。

 寮で共同生活を送る選手たちを食事などの面で支えるのは、沢田監督の妻直子さん(52)。朝・昼・晩の食事を用意するだけでなく、選手らに声をかけ、常に様子を気遣う。選手たちも「監督と奥さんがいて、成長できた。感謝しかない」と慕う。

 2012年の初出場時は33位だったが、今回は20位前後を目標に据える。県大会後も故障しないよう注意しながら、「攻めの練習をしたい」と本番に向けレベルアップを計っている。「練習で道を走っていると『松高がんばれ』とよく声をかけられる」と白石主将。地元のエールを力にして、結果を出したいと走り込んでいる。


都大路での県勢成績◇

     男子       女子

2008 諫早(20)   諫早(8)

  09 諫早(16)   諫早(6)

  10 諫早(27)   諫早(11)

  11 諫早(46)   諫早(20)

  12 松浦(33)   諫早(24)

  13 諫早(14)   諫早(22)

  14 諫早(14)   諫早(20)

  15 瓊浦(46)   諫早(18)

  16 鎮西学院(35) 諫早(18)

  17 鎮西学院(36) 諫早(10)

  18 松浦       長崎商

 ※カッコ内数字が順位