2018全国高校駅伝/中 女子 錦城学園(初出場) 都予選の悔しさ胸に 初の部員2ケタで勢い /東京

毎日新聞

 写真判定で勝者を決したほどの競り合いだった。11月18日、埼玉県熊谷市で開かれた関東大会。山梨学園とのアンカー対決に敗れて惜しくも初優勝を逃したものの、堂々たる1時間9分36秒のタイムで、見事に南関東代表の座を射止めた。

 要となるのは1区の増渕祐香主将(2年)と、2区の保坂晴子選手(2年)。ともにインターハイ経験者だ。「目標は都予選1位だった。悔しい思いはまだ強い」と増渕主将が振り返れば、保坂選手も「全国出場はうれしいが、記念大会だったから。『おまけ』みたいなものです」と、厳しい評価で自らを引き締める。

 2006年に男子校から共学化された高校。女子の駅伝チームは共学化の翌年、たった1人の部員から始まった。都予選はバドミントン部など外部の助っ人頼み。5人の部員がそろい「自前」で駅伝を走れるようになったのは11年のことだった。それからわずか7年。チームは今や、常勝・順天と肩を並べるほどに成長した。

 「高校では無理をさせず、土台作りが大切」と話すのは、創部以来顧問を務める安村美由紀教諭(41)。自身も駅伝の選手だったが、故障に泣いて実業団を1年で引退した。だからこそ「選手たちには長く競技生活を楽しんでほしい」と願う。

 今年は1年生4人が入部し、部員が初めて2ケタの12人となった。それでも「1人でも病欠すると『あれっ、少ないな』と感じます」と坂口愛和選手(2年)。足を負傷した昨年は悔しい思い出しかないが、今年は部員も増えての全国出場。それが何よりうれしい。

 12月初め、江東区の総合グラウンドでの練習。安村教諭の傍らで、いかめしい男性が腕を組んでいた。コーチの風祭民夫さん(69)だ。同校で40年以上、陸上競技の指導に携わってきた。

 「この子たちが大舞台で何を学び、どのように変わるか。楽しみですね。もちろん、安村を含めてね」。日焼けした顔をニカッとほころばせた。