チーム紹介/上 女子・遊学館(2年ぶり13回目) 「初心」で狙う最高順位 /石川

毎日新聞

2年ぶりの都大路に意欲を燃やす遊学館のメンバー=金沢市弥生3の市営陸上競技場で、岩壁峻撮影

 男子第69回・女子第30回全国高校駅伝競走大会(日本陸連、毎日新聞社など主催)は23日、京都市の西京極総合運動公園陸上競技場を発着点に開催される。県代表は男女ともに遊学館。それぞれ全国大会10回以上の出場を誇る名門を2回に分けて紹介する。

 一度味わった達成感をいかに忘れ去るかが、遊学館女子の最大の課題だ。11月の県予選は、個人のトラック種目で有力選手を擁する星稜に分があるとみられていた。しかし、結果は遊学館が、全5選手が区間賞という完全優勝。打倒・星稜を掲げてきたチームはレース後、「『やりきった』と気が抜けたところがあった」と、尾谷力(つとむ)監督(50)は率直に振り返る。

 全国に出場した直近3大会は52位(2013年)、54位(15年)、36位(16年)と、強豪の壁が高いこともモチベーション維持が難しい要因だ。尾谷監督はあえて細かな目標設定はせず、「競技を続ける3年生には今後につなげるレースにしてほしいし、下級生には3年生の姿を見て来年への意欲を高めてくれれば」と願う。

 もちろん、県勢最高順位(14位=14年・星稜)を更新する気概も忘れていない。他競技から転向してきた選手もいる中で都大路への切符をつかんだ努力の集団。象徴的なのは、中学1年まで剣道に打ち込んでいた宮地那奈主将(3年)だ。校内の持久走での好成績を買われ、中2で陸上部に。愛知県瀬戸市で育ったが、尾谷監督の誘いで遊学館への進学を決めた。16年の全国大会で1年生ながら花の1区を託されるなど、尾谷監督の信頼も厚い。「監督への恩を返すレースにする」と好走を期す。

 秋までに急成長を見せたのは、炭谷綺乃(きの)選手(2年)。予選では県高校総体1500メートルを制した星稜・中川瑞稀選手(同)と1区で同走し、1分16秒差をつける快走を見せた。貧血に苦しんだ時期もあったが、レバーを食べて鉄分を取るなど地道な対策が実を結び、「健康管理がうまくいった」と尾谷監督。昨年の入学式では新入生代表で宣誓した俊才は、持ち前のスプリント力を武器に「チームの代表として力を出したい」と初の大舞台に思いをはせる。

 背中で見せるタイプの高畠聖、予選はメンバーから外れた寺西心愛(ここあ)の両選手は、16年大会で全国を経験した3年生。集大成のレースにかける思いは強い。尾谷監督はぎりぎりまで選手選考に頭を悩ませている。【岩壁峻】


県予選:1時間11分51秒

高畠聖(3)   9分49秒 2

寺西心愛(3) 10分 6秒

宮地那奈(3)  9分53秒 5

山本結花理(3)10分15秒

炭谷綺乃(2)  9分38秒 1

山田茉緒(2)  9分37秒 4

吉田実子(2) 10分 6秒 3

山腰真也(1) 10分 0秒

 ※左から選手名、学年、今年度の3000メートル公認最高記録、県予選で走った区間(大会申込書に基づく)