県代表チーム紹介/下 女子 常磐(2年ぶり18回目) 「歩き」重視でけが予防 /群馬

毎日新聞

 チームは昨年の県予選で18連覇を逃した。エースの故障が大きく響いた。就任33年目となる高木雅一監督は「今年は、けがをしないことを強く意識した」と振り返る。練習で重視したのは、意外にも「歩き」。きっかけは、常磐OBで三井住友海上の女子陸上競技部、岡本春美選手の一言だった。

 「東京に行って買い物をしたら、足がぱんぱんになった」。群馬に住む岡本選手は社会人になってからオフになると東京へ買い物に行く機会が増えた。同時に高校時代に比べ、故障が減ったという。高木監督はそこにヒントを見いだした。ひょっとしたら、歩くことが要因なのでは--。そこで、朝練や午後の練習の前後に30分程度歩くことを取り入れることにした。日常生活でも選手たちは歩くことを意識する。練習場への移動も自転車から徒歩に変えた。

 その結果、今年は大きな故障者もなく、都大路の切符を取り戻した。「走る時は大きな筋肉、歩く時は細かい筋肉を使う。練習前後で歩くことで自然とウォーミングアップとクーリングダウンができ、けがの予防につながった」(高木監督)

 今年は12人の部員全員が3000メートル9分台の記録を持つ。高木監督は「絶対的なエースはいないが、平均点が高いチーム。全員駅伝で8位入賞を目指す」と意気込む。

 そんなメンバーの中でも人一倍、都大路にかける思いが強いのは飯嶋優羽主将(3年)。栃木県足利市出身。中学3年生の時、常磐が都大路で準優勝するのをテレビで見て進学を決めた。しかし道のりは険しかった。1年生の時は貧血やけがで全国大会に出られず、2年生の時にはチーム自体が出場を逃した。

 2年生の秋、主将を任された。チーム内の人望は厚い。県予選で3区を走った阪下玖瑠美選手(3年)はレース当日、体調を崩していたが、「レース中きつい時は飯嶋のことを思って走った。一緒に全国で走りたかった」。主将への思いに背中を押され区間賞に輝いた。

 県予選はメンバーからもれたが、12月上旬の記録会では3000メートルで自己ベストに近い記録を出すなど夢舞台に向け調子は上向き。「自分で走って入賞して、本物の喜びを味わいたい」【菊池陽南子】


県予選メンバー

1区 星野輝麗(1年)

2区 松崎愛(2年)

3区 阪下玖瑠美(3年)

4区 樋口穏紅(2年)

5区 林亜美(2年)