チーム紹介/中 女子・埼玉栄 徹底指導、勝つ意欲植え付け エース負傷の中「強気で」 /埼玉

毎日新聞

 2年連続で全国大会出場を逃した雪辱を果たし、強豪・埼玉栄の女子が全国切符を奪い返した。昨年の県予選で2区を走り、「来年は絶対京都に行く」と誓っていた山賀瑞穂主将(3年)は「ずっと目指してきた大会。県代表として出場できて誇らしい」と満面の笑みを見せる。

 昨年の県予選では昌平にわずか7秒差で競り負けた。神山(こうやま)洋一監督は「相手が昌平だったことが敗因ではない。今まで課題として取り組んできたことをやりきれなかった」と力不足を痛感。選手の意識を変えようと、7~8月の駅伝部合宿では男子はメンバー主体の自主練習とし、女子に付きっきりで指導した。

 起伏の激しいコースを走る練習では、神山監督が自転車を押して坂道を上り、選手たちに声をかけ続けた。今までになかったことに山賀主将は「『男子を見捨ててでも女子』という感じでずっと練習を見てくれた。絶対代表を勝ち取ろうという気持ちになった」と話す。

 「勝つ意欲を持たせるためには丁寧な指導が大事だと考えた」と神山監督。今年の県予選では、個人の持ちタイムで及ばない昌平に53秒差をつけて優勝した。山賀主将は「絶対全国に行ってやるという一人一人の気持ちが強かった」と話し、神山監督の狙い通りの結果が出た。

 全国大会に向け、チーム状態は万全とは言えない。エースの中村来知選手(1年)が右脚のけがで出場が難しい状況。その中で、山賀主将とともにチームをけん引するのが蟹江きりの選手(同)だ。

 県予選では5区、関東大会では2区を走り、神山監督も「技も力もついてきて、しっかり走れる」と期待をかける。兄の翔太選手(3年)も同校駅伝部に所属。県予選では兄妹でアンカーを務め、優勝に貢献した。蟹江選手は「兄と一緒に練習すれば頑張ろうという気持ちになる。挑戦する気持ちで強気で走る」と決意を語る。

 都大路を経験したことのないメンバーで臨む今年の埼玉栄。神山監督は「チーム状況を悲観せず、選手たちには初出場という気持ちで思い切り走ってほしい」と前を向いた。【畠山嵩】


登録メンバー◇

1区  中村来知(1年)

2区 ○山賀瑞穂(3年)

3区  清水栞那(2年)

4区  和田沙亜耶(1年)

5区  蟹江きりの(1年)

    浅見紗良(2年)

    舟根ひめか(2年)

    土田彩葵(2年)

 ※敬称略、○は主将

 区間は県予選時のもの


県勢女子の過去10年の成績◇

 年 出場校 順位   タイム

2008 埼玉栄 11位 1時間9分39秒

     熊谷女子 20位 1時間10分37秒

  09 埼玉栄   7位 1時間10分11秒

  10 伊奈学園 23位 1時間12分 4秒

  11 埼玉栄  23位 1時間10分50秒

  12 埼玉栄  15位 1時間 9分58秒

  13 埼玉栄  25位 1時間11分36秒

  14 埼玉栄  21位 1時間11分 4秒

  15 埼玉栄  23位 1時間10分53秒

     春日部東 32位 1時間11分20秒

  16 本庄東  30位 1時間11分30秒

  17 昌平   18位 1時間10分14秒

 ※08年は第20回記念大会で、埼玉栄が県代表、熊谷女子が北関東地区代表として出場。15年は京都開催50周年を記念し、埼玉栄が県代表、春日部東は北関東地区代表として出場