チーム紹介/下 女子・昌平 高地トレーニングで持久力 限られた環境、効率的に /埼玉

毎日新聞

 「金田は自己記録が出た時は最初から食らいついていたぞ」

 杉戸町の昌平のグラウンドで今月上旬、大森国男総監督が金田理花主将(3年)ら集まった選手たち一人一人にアドバイスを送っていた。

 1995~97年の全国大会で埼玉栄を3連覇に導いた名将が総監督に就いて今年で9年目。2013年には旧知の仲だった浅賀一恵監督を招き、二人三脚でチームを強化してきた。昨年の県予選では埼玉栄を7秒差で振り切り初優勝を飾った。浅賀監督は「都大路に行けたことで、より駅伝を意識したチームになった」と話す。

 大森総監督は今年のテーマに「逆境を力に」を掲げた。文武両道を掲げる同校は朝練習を原則行わず、放課後の練習も1時間半程度で切り上げる。少ない練習時間を言い訳にしないことを意識した。

 限られた環境の中で効率的に力を伸ばすため、春、夏、冬に計4回実施していた合宿を今年は夏3回に一本化。厳しい環境に対応できる精神力や持久力を養おうと、岐阜県の御嶽山麓(さんろく)で初めて1800メートルの高地トレーニングを行った。金田主将は「持久力がつき、長い距離も得意になった」と効果を実感する。

 新たな取り組みを経て挑んだ11月の県予選。連覇の期待がかかったが、埼玉栄に53秒差をつけられ2位に終わった。県予選から約2週間後の関東大会では1区と5区を入れ替えて臨み、県予選を1分上回る1時間10分48秒でフィニッシュ。北関東地区代表となり全国大会出場を決めた。大森総監督は「1区の出来が流れを決める」と再認識したという。

 チームは県予選の走者5人のうち4人が3000メートルを9分20~30秒台で走り、層が厚い。四元桃奈選手(1年)は3000メートルが金田主将に次ぐ9分27秒で、浅賀監督は「四元の走りが鍵を握る」と見る。貧血の影響でこれまで満足いく走りはできなかったが、調子は上向いてきた。「県予選、関東大会とチームに貢献できなかった。監督、先輩に恩返しができるよう力を出し切る」と決意を語る。

 辛くもつかんだ都大路への切符。大森総監督は「波に乗れば力を発揮できる。1時間9分30秒台が出せれば8位入賞が近づく」と語り、昨年18位に沈んだ雪辱を誓った。【畠山嵩】


登録メンバー◇

1区 ○金田理花(3年)

2区  小松史佳(2年)

3区  四元桃奈(1年)

4区  鈴木ひらり(2年)

5区  中根瑞稀(3年)

    ヤサ凱(2年)

    河野かれん(1年)

    高島美結(1年)

 ※敬称略、○は主将

 区間は県予選時のもの