あす号砲 都大路で活躍誓う 男子・韮山、2時間6分台目指す 女子・島田、先輩の記録更新する /静岡

毎日新聞

 男子第69回・女子第30回全国高校駅伝競走大会(毎日新聞社など主催)が23日、京都市で開かれる。11月に行われた県予選で優勝した男女それぞれ1校に加え、記念大会の女子は地区代表11校が出場する。県勢は、男子は韮山が67年ぶり3回目、女子は島田が2年ぶり4回目の全国大会に挑む。都大路での本番を前に、両校の顔ぶれを紹介する【大谷和佳子】

男子・韮山 67年ぶり3回目

 67年ぶりの全国高校駅伝を決めた韮山。当時は大阪で開催されていたため、都大路を走るのは今年が初めて。川口雅司監督が「3本の矢」と名付ける小沢大輝選手、小木曽竜盛選手、河田太一平(たいへい)選手の3年生トリオがチームをけん引する。いずれも、1万メートルで29分台の好記録を持ち、本番は1区、3区、4区の長距離区間で起用が期待される。

 小沢選手は「全国のライバルと競えるのが楽しみ」と意気込む。小木曽選手は起伏の激しいコースを走り抜く強い足腰が強み。「都大路は陸上の『甲子園』。目指してきた大会を楽しみたい」と話した。河田選手は「速い人がそろう中で区間5位以内を目指したい」と闘志を燃やす。

 下級生も先輩の背中を追う。池谷太一選手(2年)は「憧れの先輩と走れてうれしい。(先輩についていくことで)強さを自分のものにしたい」と語る。

 川口監督は「粘ればチャンスはある。県予選を上回る2時間6分台を目指したい」と期待する。

女子・島田 2年ぶり4回目

 1、2年生が主体のチームで2年ぶりの都大路出場を決めた。大会目前の12月中旬、学校から約2・5キロ離れた大井川の河川敷で、選手たちは黙々と走り込んでいた。

 県予選では、5区間のうち4区間で区間賞と、実力を見せた。11~12月に実際のコースを3回試走し、本番への備えも万全だ。県予選で各校の実力者がそろう「花の1区」を走った主将の宮崎梨央選手(2年)は、試走でも1区を任された。「アップダウンのあるコースが得意なので、自信を持って走りたい」

 県予選で2区区間賞の田中毬愛(まりあ)選手(2年)は「全国大会は速い選手がたくさんいる。抜かれないよう、流れに乗りたい」と目標を語る。4区での起用が期待される小坂海結(みゆう)選手(2年)は「後半が下りのコースなので、体を任せて走りたい」と話した。

 女子は記念大会で出場校数が増えるが、宮崎選手は「先輩たちの記録を更新したい」と順位ではなく、タイムを目標とする。


駅から10キロ走って登校 韮山3年・小沢大輝選手

 自らを「目立ちたがり屋で負けず嫌い」と分析する。川口雅司監督も「『3本の矢』の中で、核は小沢。自己肯定感があるから、大事な場面で前に出られる」と勝負強さを評価する。

 県予選は4区を走った。3区の選手との中継の直前、川口監督からレース運びの指示を受ける電話で「先生、僕突っ込みます」と伝えた。48秒差の2位でたすきを受け取ると「ほとんど無謀に近い」(川口監督)ハイペースで1位の背中をとらえ、追い抜いた。

 駅伝メンバーの3年生4人は、中学時代から県東部で活躍したライバル。実力を認め合う仲間と「都大路を目指したい」と韮山に進学した。

 進学校で勉強との両立を目指し、時間を有効活用するため登校時は駅で荷物を川口監督に預けて、学校までの10キロを走って鍛えた。本番では、最長区間の1区で起用が期待される。「順位がはっきり分かるし、一番目立つのが1区の魅力。チームを入賞圏内に入れたい」と自信を見せた。

萎縮せず伸び伸びと 島田3年・池田早帆莉選手

 中学までテニス部で、高校から陸上競技を始めた。元々走るのは得意だったこともあり、「強い所で陸上に取り組みたい」と、長距離選手の兄が通っていた島田に進学した。

 1年生の時にチームが都大路に出場し、付き添いとして同行した。「競技を始めたばかりで実力はなかったけれど、雰囲気を感じられただけでも経験になった。自分もいつかは走りたいと思った」

 だが、その後はけがに悩まされた。1~2年生で連続して両足を疲労骨折し、思うように練習できなかった。2年生の時の県予選は選手として選ばれず「みんなに置いていかれた」と感じた。焦る気持ちを抑え、「競技を続けることに意味がある」と自分に言い聞かせ、フォームや食生活の改善に取り組んだ。

 3年になるとけがもしなくなり、結果が出始めた。「走らせてもらえるだけでもうれしかった」という5月のインターハイ予選では、自己ベストを記録。「走るのが楽しくて、走るのがやめられなかった」と笑顔で振り返る。3年生の多くがインターハイを区切りに引退する中で、続行を選んだ。憧れの舞台を目前に、「萎縮せず、伸び伸び走りたい」と話した。


 ◆大会概要

 各都道府県予選の優勝校に加え、第30回の記念大会となる女子は各地区大会で都道府県代表校を除き、最も成績の良かった1校が地区代表として参加する。参加校は男子47校、女子58校。女子は5区間(21.0975キロ)で23日午前10時20分、男子は7区間(42.195キロ)で同日午後0時半に京都市の西京極総合運動公園陸上競技場をスタートする。NHK総合テレビとラジオ第一で全国中継される予定。前日22日午後3時から同公園内のハンナリーズアリーナ(京都市体育館)で開会式が行われる。


韮山◇

監督 川口雅司(57)

小沢大輝(3) 14分11秒

小木曽竜盛(3)14分19秒

河田太一平(3)14分36秒

渡辺良太(3) 15分43秒

池谷太一(2) 15分54秒

大沢健人<2> 14分59秒

田口零大(2) 16分30秒

菅沼翔也(1) 15分50秒

千葉一輝(1) 16分10秒

本村春人(1) 16分42秒

島田◇

監督 鳥井潔(61)

宮崎梨央<2>  9分33秒

田中毬愛(2)  9分40秒

細谷奈津子(1)10分15秒

小坂海結(2) 10分56秒

池田早帆莉(3)10分00秒

鈴木怜奈(1) 10分17秒

清水綾穂(2) 10分37秒

桜井結衣(2) 10分27秒


 ★表の見方★

 選手欄は左から氏名、学年(< >は主将)、男子は5000メートル、女子は3000メートルでの今年度のベスト記録