チーム紹介 女子・大阪薫英女学院 男子・関西創価 都大路向け最終調整 /大阪

毎日新聞

学校のグラウンドを走る大阪薫英女学院の選手たち=大阪府摂津市で、加藤佑輔撮影

 1本のたすきをつなぎ都大路を走り抜ける男子第69回・女子第30回全国高校駅伝競走大会(日本陸上競技連盟、毎日新聞社など主催)が23日、京都市右京区の西京極陸上競技場を発着点に開かれる。府内からは、女子の大阪薫英女学院(摂津市)が13年連続13回目、男子の関西創価(交野市)が初出場となる。大舞台に向け、最終調整に励む両チームを紹介する。【加藤佑輔】

女子・大阪薫英女学院 「今年こそ優勝を」

 午前7時過ぎ、静寂に包まれた学校のグラウンドに、3グループに分かれた選手たちの足音と息づかいが響く。昨年は都大路で3位。「今年こそ優勝を」と気を引き締め、練習に取り組んでいる。

 「練習は腹七分目が良い」と語るのは、2007年から指導に当たる安田功監督(57)。練習は朝1時間、放課後1時間半と短い。高校、大学で短距離走の選手だった安田監督。現役の時は大会直前に極限まで走り込む練習で燃え尽き、本番で力を出し切れなかった。その反省から、指導者となってからは短時間の練習を心がける。

 スピード別の複数のグループで走り、どのグループに入るかは選手自身が体調を考えて決める。柔軟体操や筋力トレーニングの内容も選手に任せている。安田監督は「最も大切なのは卒業後の人生。五輪や世界陸上を目指す選手になるため、自分で考えることを重視している」と話す。

 チームを率いるのは、3年連続で都大路を経験している村尾綾香主将(3年)。府予選でも、2区で区間賞の走りを見せてチームに貢献した。松室真優選手(1年)は、今年度の3000メートル公認記録がチーム最速の9分18秒30と期待のルーキーだ。昨年の都大路でアンカーを任せられた高田晴香選手(3年)や、走りに安定感がある青木彩帆選手(3年)、谷口亜未選手(3年)ら選手層は厚い。

 村尾主将は「残された時間で優勝候補との差を縮め、挑戦者の気持ちで都大路に臨みたい」と意気込む。

男子・関西創価 一致団結、入賞目指す

都大路に向け集団走に励む関西創価の選手たち=大阪府交野市で、加藤佑輔撮影

 12月上旬、夕闇に包まれた放課後のグラウンドで、選手たちは誰一人ペースを乱さず集団走を続けていた。阿部一也監督(52)は「こんなにもまとまりがあるチームは歴代初めてだ」と評価する。

 本格的に練習を始めた夏は、チームにばらつきがあった。掛け声やあいさつに元気が無い選手も多かった。「誰か一人でも気持ちが足りなければ、駅伝は勝てない」。モチベーションの低さを感じた選手に、葛西潤主将(3年)は厳しく言い放った。阿部監督は「葛西の主将としての自覚がチームにまとまりを与えている」と話す。

 初優勝を果たした府予選。優勝のキーマンとなった1区の葛西主将は「最低でも区間賞」と自身に目標を課した。結果は2位と13秒差を付け、区間新の快走。1、2年生の時から1区を任せられていたが、都大路への出場はかなわなかった。「最後の年こそ絶対に全国へ」と執念を込めた走りだった。

 府予選でアンカーの岩崎大智選手(3年)や副主将の本田晃士郎選手(3年)は粘り強い走りが持ち味。志村健太選手(2年)や高辻正広選手(1年)はそれぞれ学年を引っ張るリーダー的存在だ。選手たちは寮で暮らす。府予選の1カ月前から、部屋でも口数が減り、緊張感が漂っていた。だが、予選の初優勝を経て談笑する時間が増えた。葛西主将は「良い意味でリラックスして都大路を迎えられそう。全国は更に厳しい挑戦になるが、入賞を目指して頑張りたい」と力を込める。