来年から血液検査実施 「鉄剤注射」実態把握へ

毎日新聞

 全国高校駅伝競走大会(23日、京都市)の大会実行委員会が22日、同市内で開かれ、貧血対策に使われてきた「鉄剤注射」が不適切使用された問題の対策として、来年から全代表校のエントリー選手に血液検査結果を報告させることを決めた。鉄剤注射の有無や使用人数、使用理由などを記した申告書も全代表校に提出してもらう。実態把握と不適切使用の抑止が狙い。

 鉄剤注射は本来は口から鉄分を摂取できないなど重度の貧血治療に用いられ、ドーピングではない。しかし、一部で酸素運搬能力が上がって持久力向上効果があるとして使用されてきた。鉄分の過剰摂取が肝臓などの機能障害を引き起こす危険性も指摘されている。

 来年から全代表校が結果を提出する血液検査の費用は、大会主催者の日本陸上競技連盟が来年度予算に計上するという。日本陸連は来春までに鉄剤注射を原則禁止にするガイドライン(指針)もまとめる方針。

 22日は大会実行委員会に先立って全代表校の監督会議が開かれ、日本陸連の尾県貢専務理事が来年から血液検査結果の提出を求める方針を説明。「鉄剤注射の根絶を訴えたい」と話した。【新井隆一】