学石、男子3位入賞 県高校記録を更新 女子も粘り36位 /福島

毎日新聞

 男子第69回、女子第30回全国高校駅伝競走大会(毎日新聞社、日本陸連、全国高体連など主催)は23日、京都市右京区の西京極陸上競技場を発着点に行われた。男女ともに県代表の学法石川は、男子が4区で3位につけると、順位を譲らず2時間2分52秒でフィニッシュ。3位は同校の過去最高順位で、7位入賞した2015年に樹立した県高校記録2時間4分40秒も更新した。女子は序盤で後れを取ったが徐々に順位を上げ、1時間12分32秒の36位だった。「3位以内」という大目標を達成した男子と、最後まで粘りをみせた女子は、涙と笑顔に包まれた。【寺町六花】

 ◆男子

 3位以内という目標に向けて、男子の1区を任された櫛田佳希選手(3年)は「どこまで自分がいけるかが鍵」と意気込み、中盤まで先頭集団につける好調な滑り出し。7キロ地点の下り坂から遅れをとったが、10位でたすきをつないだ。

 「スピードが勝負」とレース前に話していた2区の小指(こざす)卓也選手(3年)は7位集団での競り合いに。「自信はあった」といい、狙い通りの区間賞で単独7位に浮上した。

 3区の松山和希選手(2年)は県大会にけがで出場できず、久しぶりの駅伝で走る喜びを感じていた。「思ったより体がもってくれた」。3位の世羅(広島)と競り合い3区で日本人最高の4位に入った。

 「松山が4位で来て、楽しみでしょうがなくなった」。3年連続で4区を走る横田俊吾主将(3年)は、序盤に1人を抜いた。2位を捉えられなかったが「自分に100点をあげたい」。区間2位の走りで笑顔で5区につないだ。

 5区の大塚稜介選手(3年)と6区の渡辺亮太選手(2年)は前との差を詰めることだけ考え、3位をキープ。大塚選手は区間賞の走りを見せた。アンカーの国分駿一選手(3年)は渡辺選手の頭を「お疲れ」と優しくたたいて走り出した。過去最高の3位で競技場へ入り「『俺たちがやってやったぞ!』という気持ちでした」。両腕を広げてフィニッシュした後、待ち構えていた仲間たちにもみくちゃにされた。

 レース終了後、一番涙を流していたのが横田主将だ。トラックでは全国屈指の実力を誇りながら「学法石川はロードレースに弱い」と言われ続けてきた。「見返したかった。出来過ぎという気もするけれど、チームの力です」。プレッシャーから解放され、すがすがしい笑顔で3年間を締めくくった。

課題の1区で好走 学法石川(3年) 櫛田佳希選手

 各チームの主力が集まる1区で、中盤まで先頭集団に食らいつき、チームに勢いをもたらした。過去2年間、1区で波に乗れず結果的に入賞を逃した。きつい上り坂を過ぎて徐々に離されたが、ラスト3キロは「根性だけ」で10位に入り、限界まで力を出し切った。

 中学時代は短距離選手だった。中学3年の時、「ふくしま駅伝」にいわき市代表として出場。予想外に区間2位となり自信になった。「ここでやめるのはもったいない」。学法石川の誘いを受け、長距離を始める覚悟を決めた。

 入部時は一番タイムが遅いCチームからのスタート。それでも「プレッシャーはなかった」。全体で行うジョギング練習の時から、周囲より速いペースで60分間走り続けることを意識するなど工夫し、1年秋にはAチームに上がった。間食は控え、あまり好きではない野菜を多く食べるなど、けがをしにくい体づくりも徹底した。

 今年10月の国体5000メートルで5位入賞してからは「練習からチームを引っ張る」という自覚で日々を過ごしてきた。競技場に3位で入ってきたアンカーを見て「3年間の思いが一気に出た」。歓喜の輪の中で充実感に浸った。【寺町六花】

 ◆女子

 女子は過去最高だった昨年の15位を上回ることを目標に臨んだ。1区は初めて都大路を走る赤間陽菜選手(2年)。「攻めの走りを」と挑んだが先頭集団から離され、52位でたすきをつないだ。

 「前をただ狙おう」。2区の熊谷萌選手(3年)はその一点に集中し、9人を抜き去った。「最後は笑ってたすきを渡したい」と3区の井沢真美佳選手(3年)を送り出した。

 井沢選手は5人の中で唯一、昨年大会の経験者。「後半に坂があるから最初からとばす」戦略がはまり三つ順位を上げ、「やり切った」と振り返った。

 初の全国大会となっった4区の大須賀ミウ選手(2年)は「緊張よりもわくわくした」。下り坂でスピードを生かし区間17位と健闘。順位も37位へ上げ、会心のレースだった。

 アンカーの湯田真奈美選手(2年)は小学生の頃からライバルの赤間選手が苦しんだのを見て「自分が前に行く」と気を引き締めた。フィニッシュ間際に1人を抜き去る意地をみせたが「もっと順位を上げたかった。来年こそは」。泣きはらした目で雪辱を誓った。

2区で9人抜き

 ○…52位でたすきを受け取った2区の熊谷萌選手(3年)は落ち着いていた。「前だけを見よう」。思うように足は動かなかったが9人を抜いた。女子部員で唯一、スポーツ推薦ではなく、一般入試で入学した。中学時代はテニス部。テレビで見た学法石川の走りに憧れ、一般入試で同校陸上部に入部した兄公博さん(25)の影響もあった。最初は朝練習にもついていけなかったが「強い気持ちでついていく」と集中した。入部時に12分台だった3000メートルは、昨年11月に9分台に。それでも昨年はメンバー入りできず、「都大路には何が何でも出る」と1年間練習してきた。「つらかったけれど楽しい4キロでした」。憧れの舞台を走る幸せをかみしめた。


 ■男子・学法石川の記録■

区間 選手   区間記録・順位     総合

1区 櫛田佳希 (29分55秒)10位 10位

2区 小指卓也 ( 8分12秒) 1位  7位

3区 松山和希 (23分44秒) 4位  4位

4区 横田俊吾 (23分11秒) 2位  3位

5区 大塚稜介 ( 8分36秒) 1位  3位

6区 渡辺亮太 (14分42秒) 5位  3位

7区 国分駿一 (14分32秒) 5位  3位


 ■女子・学法石川の記録■

区間 選手    区間記録・順位     総合

1区 赤間陽菜  (21分32秒)52位 52位

2区 熊谷萌   (13分53秒)36位 43位

3区 井沢真美佳 (10分13秒)25位 40位

4区 大須賀ミウ ( 9分46秒)17位 37位

5区 湯田真奈美 (17分 8秒)33位 36位