女子・白鴎大足利27位 男子・那須拓陽41位 /栃木

毎日新聞

 男子第69回、女子第30回全国高校駅伝競走大会(毎日新聞社、日本陸連、全国高体連など主催)が23日、京都市の西京極陸上競技場を発着点とする男子42.195キロ、女子21.0975キロのコースで行われた。県勢は、男子の那須拓陽が2時間11分50秒の41位、女子の白鴎大足利が1時間11分11秒の27位だった。両校とも8位入賞はならなかったが、最後まで力を尽くした選手たちに応援席から大きな拍手が送られた。【李舜】

女子・白鴎大足利27位 タイム前年上回る

 記念大会で出場校が11校増えた激戦。選手たちは昨年より順位を三つ落としたが、タイムは18秒上回り意地を見せた。

 2年連続で都大路を走った1区・増子萌絵選手(3年)は3キロ通過時点では自己記録を更新するペースだったが、「次第に上位集団から離されてしまった」。それでも食らいつき、31位でたすきを渡した。

 「後ろには先輩たちが控えている。前だけ見て走る」と2区の藤原唯奈選手(1年)。ラスト400メートルで3人を抜き、28位に順位を上げた。3年連続の出場となった飯田亜弥主将(3年)は「後輩がいい流れを作ってくれた。さらに勢いをつけたい」と、区間15位の力走で順位をキープした。

 4区の川又万由佳選手(3年)は初の都大路だったが、安定した走りを見せ、3年間の思いの詰まったたすきを笑顔でつないだ。アンカーの古橋佳奈選手(2年)は「笑顔でたすきを渡されて気が楽になった」と懸命に腕を振り、順位を二つ上げ27位でフィニッシュした。

 目標タイムを9秒上回る走りだったが、選手たちは「もっと上の順位を狙えた」と悔しさをにじませた。古橋選手は「良いところもたくさんあったが、まだ満足しちゃいけない。先輩たちの思いも背負って来年さらに良い結果を目指す」と、決意を新たにした。

もっといい選手に

 ○…3年連続で都大路を走った白鴎大足利の飯田主将。今年はけがに悩まされ11月の県駅伝も欠場したが、3区区間15位の快走でチームを勢いづけた。昨年は留学生などタイムの速い選手が並ぶ2区で区間32位にとどまり、悔し涙を流した。リベンジを誓った今年は、3度のけがで思うように練習できず、都大路に間に合うか焦りもあった。しかし、今月に復帰すると、急速にコンディションを整えメンバー入り。得意の上りで加速して好成績を残し、藤生監督も「今までの都大路で一番いい3区走者だった」とたたえた。「もっと上を狙えたので、うれしさと悔しさが半分ずつ。大学でも長距離を続けるのでもっといい選手になりたい」と向上心は尽きなかった。

男子・那須拓陽41位

 3年ぶりの都大路は他校を追いかける苦しい展開になったが、選手たちは一つでも上の順位を目指して懸命に走った。

 1年生ながら各校のエースがそろう1区に抜てきされた工藤巧夢選手が大舞台の雰囲気にのまれ、まさかの46位。2区・海老沢憲伸選手(1年)と3区・伊藤昴選手(3年)は精いっぱいの走りで、前方の走者との差を縮めていった。

 意地を見せたのは4区・小野恵崇主将(3年)だった。「主将の自分が暗くなるとチームも暗くなる。絶対笑顔を絶やさない」と、仲間を勇気づける力走を見せた。8キロ超の長距離区間で3人を抜き、区間6位の好成績。チームを43位に押し上げた。

 5区の阿久津佑介選手(3年)も「3年生としてチームを引っ張る」と発奮し、粘りの走りで順位を一つ上げた。6区の深井琉聖選手(2年)が「自分のペースで走る」と懸命にたすきをつなぎ、7区の益子翔太郎選手(3年)も順位を上げて41位でフィニッシュした。

 小野主将は「結果は振るわずに悔しいが、夢だった都大路を走れて良かった。1、2年生は悔しいだけで終わらせず、何が悪かったかを分析して来年以降につなげ、強い那須拓陽を取り戻してほしい」と後輩たちにエールを送った。

病乗り越えて集大成 那須拓陽・益子翔太郎選手(3年)

 「自分にやれることは1秒でも早くフィニッシュすること」と懸命に走り、順位を一つ上げた。病気で練習できない時期を乗り越え、集大成のレースを笑顔で終えた。

 中学時代に陸上で実績があり、活躍を期待され入学したが、1年秋に足の指の骨が壊死(えし)する「フライバーグ病」を左足の人さし指に発症。全治3年と診断され、「練習をする気になれずに腐ってしまった」。部活に顔を出さない時期が続いた。

 転機は2年の夏。中高の先輩で、現在は東洋大で活躍する吉川洋次選手(2年)との再会だった。「もう陸上はやらないのか?」と言われ、「憧れの先輩に気にかけてもらい、このままでは終われない」と感じた。鈴木監督と病院を回り、早期復帰のため治療を受けた。

 今年の夏ごろに本格的に復帰。「不安もあったが練習についていけてホッとした」と振り返る。同級生の小野主将は「益子の復帰で自分の負担が減った。チームにとって大きかった」と話す。

 レース終了後、「迷惑をかけたが、このチームで都大路に出場できて良かった」と笑顔を見せた。「高校生活は苦しい時期が長かったが、陸上を続けて良かった。この経験を生かして大学でも走り続けたい」【李舜】


県勢の各区間記録◇

 <男子>那須拓陽

1区(10キロ)    工藤巧夢  (46)33分 7秒 46位

2区(3キロ)     海老沢憲伸 (24) 8分33秒 46位

3区(8.1075キロ)伊藤昴   (44)26分22秒 46位

4区(8.0875キロ)小野恵崇   (6)23分49秒 43位

5区(3キロ)     阿久津佑介 (26) 9分 7秒 42位

6区(5キロ)     深井琉聖  (33)15分31秒 42位

7区(5キロ)     益子翔太郎 (31)15分21秒 41位

チーム記録              2時間11分50秒 41位

 <女子>白鴎大足利

1区(6キロ)     増子萌絵  (31)20分38秒 31位

2区(4.0975キロ)藤原唯奈  (31)13分47秒 28位

3区(3キロ)     飯田亜弥  (15) 9分57秒 28位

4区(3キロ)     川又万由佳 (29) 9分59秒 29位

5区(5キロ)     古橋佳奈  (22)16分50秒 27位

チーム記録              1時間11分11秒 27位

 ※カッコ内数字は区間順位、右端はチーム順位