男子・八千代松陰7位 女子・成田は9位 /千葉

毎日新聞

 京都市で23日開かれた男子第69回、女子第30回全国高校駅伝競走大会(毎日新聞社、日本陸上競技連盟、全国高校体育連盟など主催)で、県勢は男子・八千代松陰(3年ぶり11回目)が1区を2位で通過すると、その後も上位を維持し、2時間4分19秒で7位入賞。一方、女子・成田(2年ぶり8回目)は1時間8分34秒で9位となり、惜しくも入賞を逃した。両チームとも先頭集団でスタートすると、最後まで後続集団に巻き込まれることなくたすきをつなぎ、全国の強豪チームと肩を並べた。【加藤昌平】

 ◆男子

選手一丸で力走

 選手一丸となって上位を維持する力強い走りを見せ、見事に入賞を果たした。

 最長1区(10キロ)を任された佐藤一世選手(2年)は「常に先頭を意識して走った」と、7キロ地点で一時トップに躍り出る快走。トップと4秒差の2位でたすきをつないだ。

 続く2区(3キロ)の白鳥優人選手(3年)も「スピードには自信があった」と序盤から飛ばしてトップと5秒差で2位を維持。チーム最速の石井一希選手(2年)は留学生の多い3区(8・1075キロ)を任された。倉敷の留学生に追い越されたものの上位に食らいつき、6位でたすきをつないだ。悔いの残る走りだったが、「来年、同じ区間で再挑戦したい」と前を向いた。

 「3年の意地を見せてやる」。気合を入れた4区(8・0875キロ)の中園慎太朗選手(3年)は自分のペースを崩さず、順位をひとつ上げて5位でつないだ。スピード勝負の5区(3キロ)を任された早川晃平選手(3年)は5位を維持、6区(5キロ)の富田峻平選手(3年)は更に順位を上げ、4位に付けた。7区(5キロ)のアンカーを任された水村竜己選手(3年)は他校の追い上げに7位まで順位を落としたが、最後は粘りの走りを見せた。試合後、「全国の壁は厚かったが、悔いのない走りができた」と笑顔を見せた。

悔し涙、一転喜びに 八千代松陰3年・白鳥優人選手

 「先頭の選手をしっかり追っていく」。1区の佐藤選手からたすきを受け取ると、冷静に自分に言い聞かせた。ペースを上げ、1キロ地点で一時トップを奪った。その後、再び追い抜かれたが、最後まで乱れることなく先頭の選手にぴたりと付けてたすきをつないだ。

 昨年の県予選では5区を走るも力を出し切れず、区間7位。今年の県予選で再挑戦するつもりだったが、メンバーから外された。その予選で、チームは3年ぶりに優勝。選手全員で涙を流して喜び合ったが、自分の涙には出場できなかった悔しさも混ざっていた。

 それから意識が変わった。「必ずメンバーの座をつかむ」。スピードを強化しようと、全体練習後も一人で走り込んだ。そして11月の関東高校駅伝で5区を任されると、「これが最後のチャンス」と力走し、結果は8分38秒の区間1位。仲間たちも「よかったな」と喜んでくれた。

 都大路で走ったのは最短距離の2区。自信のあったスピードを生かし、チームの入賞に貢献した。試合後、チーム全員で喜びを分かち合い、屈託のない笑顔を見せた。「今回は素直に喜ぶことができた」【加藤昌平】

 ◆女子

終盤の失速響く

 序盤から上位をキープしていたものの終盤、失速した。

 最長区間の1区(6キロ)を任されたエースの風間歩佳選手(2年)は先頭集団でトラックを出発。3キロ地点で8位に下がったが、徐々にペースを上げ、3位でたすきをつないだ。「都大路に向けて調子を上げてきたので、この走りで出せる力は出し切った」

 2区(4・0975キロ)の小坂井智絵選手(1年)は「良い位置でもらったので、そのままつなげたい」とたすきを受け取り、ペースを落とすことなく3位を維持。折り返しの3区(3キロ)は、小坂井選手と同学年の山崎りさ選手。「最初の入りがうまくいかず、後続を突き放せなかった」と悔やむが、順位を一つ上げ、2位でたすきをつないだ。「先頭に追い付こう」と気合を入れた4区(3キロ)の藤村華純選手(3年)は、始めの1キロこそペースを上げたものの中間で差を詰めることができず、3位。アンカーを任された小杉真生選手(2年)は5区(5キロ)を途中まで「良いペースで走れた」が、後半、順位を落とした。最後にスパートを掛けるも9位でフィニッシュ。「ラストで競り負けた。悔しい」と涙をのんだ。

 けがのためメンバー入りを逃した笹野真愛主将(3年)は試合後、「後輩には今回の経験を忘れず、来年も優勝を目指してほしい」と涙を流した。

仲間の思い背負い 成田3年・藤村華純選手

 大会前日、松澤監督からメンバー編成を告げられたとき、大きなプレッシャーが小さな背中にずしりとのしかかった。メンバーに選ばれた3年生は自分だけ。同学年の笹野主将は1週間前に足の付け根を負傷して出場を断念していた。

 3年生7人の思いを背負い、プレッシャーに押しつぶされそうだった。中学時代はしのぎを削ったライバル同士だった。「3年生になったら、みんなで優勝を目指そう」。そう誓い合って互いに切磋琢磨(せっさたくま)しながら練習を重ねた。

 大会当日の朝、宿舎を出る直前、笹野主将に声を掛けられた。「頑張れ。楽しんで来て」。気持ちが楽になった。

 レースでは、3区の山崎選手から2位でたすきを受け取ると、「3年生は自分しかいない。みんなの分も頑張ろう」と初めから飛ばした。序盤2位を維持したが、少しずつ後続に追い付かれ、3位に。「良い走りができず、申し訳なかった」

 それでも3年生たちはねぎらってくれた。「おつかれさま」「ありがとう」。あふれ出る涙をぬぐいながら声を振り絞った。「3年間で一番楽しかった」【加藤昌平】