女子・錦城学園19位、順天23位 男子・駒大高30位 /東京

毎日新聞

 師走の都大路を高校生ランナーが疾走する男子第69回・女子第30回全国高校駅伝競走大会(毎日新聞社、日本陸連、全国高体連など主催)が23日、京都市の西京極陸上競技場を発着点に開催された。都代表は初出場の男子・駒大高が2時間9分14秒で30位、3年連続16回目の女子・順天が1時間10分43秒で23位。記念枠の南関東代表として初出場した女子・錦城学園は1時間10分20秒で19位に入った。【高橋昌紀】

錦城学園「全国レベルすごい」

 高校屈指のランナー、広中璃梨佳選手(3年、長崎商)の背中がどんどん小さくなっていく。「全国のレベルはすごい」。錦城学園の1区、増渕祐香主将(2年)は舌を巻きながら、西大路通の最後の坂を懸命に駆け上がり、19位で中継所へ走り込んだ。

 中継所で2区、保坂晴子選手(2年)が頭上で手をたたき、たすきを受け取った。沿道から飛ぶ「錦城ファイト!」の応援が耳に届く。3区の坂口愛和選手(2年)は「粘り強さ」が持ち味。3人に抜かれたが1人を抜き返した。「少しでも次の4区を楽にしたい」

 坂口選手を待ちながら、4区・福田萌心選手(1年)は高まる心臓の鼓動を感じていた。テレビで見ていた全国大会。今、その舞台に立っている。「スタートを思い切っていけ」というアドバイスを胸に、坂道を一気に駆け下りた。

 5区、三輪南菜子選手(1年)はたすきを受け取った後、福田選手に背中を軽く押された。「ファイト」の声に励まされ、ラスト1キロを切ったところで1人を抜いた。

 三輪選手はゴール後「リズムに乗れなかった。スタミナの必要性を感じた」と悔しさをにじませたが「来年も戻ってきます」と力を込めた。

順天 沿道の声援心地よく

 スタート直後、順天の1区、会田佳世選手(2年)の小柄な体が倒れた。別の選手を避けようとしてのアクシデントだった。だが「前に進んでいこう」と強い気持ちを崩さなかった。

 33番目にたすきを受け取った2区、塩野未侑選手(2年)は「一人でも抜かそう」と気持ちを高め、積極的な走りを見せた。

 「とにかく、夢中。次々に前に現れる背中を追っかけた」。3区、足立涼美選手(2年)は区間15位の好走で3人を抜いた。4区、菅原さくら選手(3年)も「後輩たちがつないできたたすき。しっかりと走る」と気持ちを定めた。高校最後の大会。北大路通を駆け抜けながら「楽しくもなってきた」。

 5区、五日市莉歩主将(3年)にとっても最後の大会。沿道で響く大きな声援が心地よかった。順位を10上げてのゴールイン。五日市主将は「目標タイムに届かず、悔しいけれど、存分に走りました。次は後輩に託します」と爽やかに語った。

駒大高 互いの腕にペイント

 スタート前、選手たちは「伝統」のペイントを互いの腕に施した。高校最後の年に念願の都大路に臨んだ7区、吉永澪希主将(3年)は1区、片渕良太選手(2年)の腕に「笑顔で最高の走りを」とペンで書いた。

 片渕選手はスタート直後、集団にのみ込まれたが何とか抜け出す。2区、内田賢利選手(2年)の腕には「力走」。4人を抜いて20位台に浮上した。「疾走」と書いてもらったのは3区、皆木晴選手(3年)。「苦しい戦いは予想できた」。得意の上り坂でペイント通りの走りをみせた。

 「前だけを見よう。どんな順位でも、卒業する先輩たちのために全力を尽くす」。4区の田丸颯選手(1年)、5区の西山哲平選手(2年)、6区の田中友喜選手(2年)はレース前に誓い合った。初めて知った全国の厚い壁。しかし、たすきを渡し、受け取る選手たちは常に笑顔だった。それは吉永主将の決めたルールだ。

 スタンドからはマネジャー、田中里加子さん(3年)がスマートフォンを使い、選手らに情報を送り続けた。サポートに徹した3年間。「今日もハラハラしていました」と苦笑しつつ、「みんなの頑張りを絶対に忘れません」と言葉をかみ締めた。


女子・錦城学園の記録

◆1区=6キロ

増渕祐香(2年)(19)    20:13 (19)20:13

◆2区=4.0975キロ

保坂晴子(2年)(18)    33:40 (19)13:27

◆3区=3キロ

坂口愛和(2年)(20)    43:40 (18)10:00

◆4区=3キロ

福田萌心(1年)(19)    53:26 (17) 9:46

◆5区=5キロ

三輪南菜子(1年)(19) 1:10:20 (24)16:54

女子・順天の記録

◆1区=6キロ

会田佳世(2年)(33)   20:44 (33)20:44

◆2区=4.0975キロ

塩野未侑(2年)(32)   34:28 (29)13:44

◆3区=3キロ

足立涼美(2年)(29)   44:25 (15) 9:57

◆4区=3キロ

菅原さくら(3年)(26)  54:12 (20) 9:47

◆5区=5キロ

五日市莉歩(3年)(23)1:10:43 (18)16:31

男子・駒大高の記録

◆1区=10キロ

片渕良太(2年)(31)  31:16 (31)31:16

◆2区=3キロ

内田賢利(2年)(27)  39:48 (23) 8:32

◆3区=8.1075キロ

皆木晴(3年)(31) 1:05:19 (35)25:31

◆4区=8.0875キロ

田丸颯(1年)(29) 1:29:48 (24)24:29

◆5区=3キロ

西山哲平(2年)(28)1:38:58 (30) 9:10

◆6区=5キロ

田中友喜(2年)(29)1:54:15 (24)15:17

◆7区=5キロ

吉永澪希(3年)(30)2:09:14 (18)14:59

 ※タイムはチーム、区間別の順。カッコ内数字は順位

〔都内版〕