男子・高岡向陵、一丸37位 女子・富山商、納得16位 /富山

毎日新聞

ラストスパートする高岡向陵の稲塚大祐選手=京都市右京区の西京極陸上競技場で、森野俊撮影

 男子第69回・女子第30回全国高校駅伝競走大会(毎日新聞社、日本陸連、全国高体連など主催)が23日、京都市の西京極陸上競技場を発着点とするコースで開かれた。2年連続19回目出場の男子・高岡向陵は2時間10分51秒で37位、27年連続27回目の女子・富山商は1時間9分36秒で16位。両校そろって昨年の順位、タイムを上回った。【森野俊】

 ◆男子

粘りの走り、競技場まで

 2年連続の都大路は、経験者5人に1年生2人を加えたメンバーで臨んだ。新井和祉コーチ(45)は「全国の壁は厚い」としながらも「個々の力は出せた」と話すレース内容で、昨年(42位)を上回る37位だった。

 1区の宮木快盛選手(3年)は「後悔のないよう最初から積極的に行こう」と、エース区間の先頭集団にぴたりと付いた。5キロ地点で少しペースが落ち「これが全国のレベル」と悔しがったが、37位でたすきをつないだ。2区の竹中博駿選手(1年)は「初めに飛ばし過ぎたが、なんとか踏ん張った」と走りきった。

 2区までがそろって序盤にペースを上げすぎたこともあり、「あんまり突っ込むな」と新井コーチから指示を受けた3区の東山静也選手(3年)は「少し慎重すぎたかな」としながらも、ラスト1キロで三つ順位を上げる力走。4区の長尾大輝主将(同)もさらに3人を抜き、34位に。

 「行け」と送り出された5区の池田聖選手(同)と6区の中尾啓哉選手(同)も懸命の走りでアンカーの稲塚大祐選手(1年)へ。中盤から他の選手と競り合いながら、「絶対に負けたくない」と競技場まで粘り強い走りを見せフィニッシュした。

最後に自分らしく 長尾大輝主将(3年)

 2キロ地点で100メートル先に捉えた背中との距離は徐々に縮まった。残り400メートルほどのところで抜き去り、34位でたすきリレー。けがで長く調子を落としていたが、区間26位の力走に「やっと自分らしい走りができた」とホッとした表情を見せた。

 「昨年の都大路出場は長尾のおかげ」とチーム全体が認めるエース。ところが、今年4月に左脚の靱帯(じんたい)を痛め、5月末まで走れなかった。できることはチームメートの走りを眺めながらの筋トレ。「差をつけられてしまう」という不安で、他の選手や家族に当たり散らすこともあった。

 復調できたのは、自身を客観的に見るようになったから。「アドバイスを素直に受けたり、したりすることで、自分の弱みが分かり、けがをする前よりも調子の戻し方がうまくなった」と話す。

 この日は1キロ地点で1人、2キロ地点でもう1人を抜き、たすきをつなぐ直前で3人目を抜いた。「謙虚になれたのも大きいかな。最後の都大路でやっと納得のいく走りができた。悔いはありません」

 ◆女子

タイム設定通り、力強く

16位でフィニッシュする富山商の恒川知優選手=京都市右京区の西京極陸上競技場で、森野俊撮影

 富山商は、県勢過去最高順位の13位超えを目標に、昨年と同じメンバーの2年生5人でレースに臨んだが、結果は16位。あと一歩及ばなかったものの、タイムは13位だった15年前を約30秒上回り、山本正樹監督も「5人ともほぼ設定タイム通りの力強い走りだった」と納得の表情だった。

 「昨年はいいとこなしだった」と振り返る谷口知穂選手が、今年もエースの集まる1区を任された。最後の2キロ、上り坂でペースが乱れかけたが、沿道にいた家族の声が耳に入り「踏ん張れた」。

 2区の根塚みのり選手は「去年より楽しく走れた」という言葉通り、3人を抜いて22位でたすきリレー。3区の飯山藍佳主将も「今までで一番調子が良かった」と区間9位の力走で、たすきを渡す直前で山梨学院の選手をかわすなど、順位を四つ上げた。

 「ファイト」と背中を押された4区の桜井亜紀選手は、「他のメンバーや支えてくれる人たちに、感謝の気持ちを伝える走りがしたかった」と18位をキープ。アンカーの恒川知優(ちひろ)選手も安定した走りで順位を上げて16位でフィニッシュ。ふらふらになりながらも「最後まで諦めずに走れた」と笑顔だった。

筋トレ効果で快走 恒川選手

 ○…区間10位に入った富山商のアンカー・恒川選手(2年)の快走を生み出したのは筋トレだった。身長151センチ、体重38キロ。山本監督に「(走りが)安定しない」と指摘され、今年から筋トレで使う重りを5キロ増量し、スクワットなどにも取り組んだ。筋力アップした結果、この日も負荷の大きい下りの多い区間で「力強い走りができた」。

 出走前、山本監督の「(チームは)10番台で来てるから」の一言にプレッシャーを感じたというが、最後まで体は軽かった。レース後は「更に成長して来年戻ってきたい」。その口調も軽やかだった。