世羅 男子準V、女子17位 /広島

毎日新聞

15年優勝の世羅は2位だった=京都市右京区の西京極陸上競技場で、小出洋平撮影

 3年ぶりの優勝にあと一歩届かず--。京都市右京区の西京極陸上競技場を発着点に23日に開かれた男子第69回、女子第30回全国高校駅伝競走大会(毎日新聞社、日本陸連、全国高体連など主催)。県代表で男女とも出場した世羅は、男子が一時は首位に立つ健闘を見せ、2時間2分23秒で準優勝を果たした。女子は主力選手の故障などが響き1時間9分52秒で17位となり、昨年(9位)より順位を下げた。選手たちは「来年こそは」とそれぞれに次を見据えた。【隈元悠太】

男子 来年こそは優勝を

 アンカーの倉本玄太選手(2年)は1位の倉敷(岡山)から14秒遅れてフィニッシュした瞬間、手を合わせて「ごめん」という仕草をし、泣き崩れた。4、5区で首位に立ち、最後まで倉敷と激しい優勝争いを繰り広げたが、惜しくも2位に終わった。

 メンバーは序盤から快調だった。1区(10キロ)の梶山林太郎主将(3年)は先頭集団で好位置をキープ。2区(3キロ)の前垣内皓大選手(3年)に「行け!」と叫びながら、6位でタスキを渡した。前垣内選手は終盤で2人を抜いて4位となり、3区(8・1075キロ)の中野翔太選手(2年)も「前へ前へ」と自らを鼓舞しながら先頭を追い、3位でつないだ。

 4区(8・0875キロ)はケニアからの留学生、ジョン・ムワニキ選手(1年)。区間記録タイの圧倒的なスピードでトップに立ち、2位の倉敷に20秒差をつけた。

 5区(3キロ)の新谷紘ノ介選手(1年)は初出場ながら「楽しみながら走れた」と区間4位の堂々とした走りで首位を守った。6区(5キロ)の北村惇生選手(2年)も懸命に駆けたが倉敷の選手に抜かれ、7区(5キロ)の倉本選手に命運が託された。岩本監督から「ラストスパートで追い抜け」と指示を受け、区間3位の力走で先頭の背中を追いかけたが、及ばなかった。梶山主将は「ベストを尽くしたので、これで負けたら仕方がない。来年こそ優勝を果たしてほしい」と後輩たちの活躍に期待した。

女子 ベストで挑めず涙

 アンカーとして活躍を期待されていたテレシア・ムッソーニ選手(1年)が大会直前に足を故障して欠場。出場した選手も本来の力を発揮できず、昨年に続き入賞を逃した。

17位でフィニッシュする世羅・女子の平村古都主将=京都市右京区の西京極陸上競技場で、隈元悠太撮影

 2年連続で1区(6キロ)を任された相原美咲選手(3年)は昨年の区間10位から大幅に順位を落とし、21位に。「序盤から力み過ぎてペースが乱れ、立て直すことができなかった」と肩を落とした。

 2区(4・0975キロ)の加藤小雪選手(1年)は初の大舞台に「体が思うように前に進まなかった」と振り返ったが、中盤で順位を二つ上げ、19位でタスキをつないだ。

 昨年に続いて3区(3キロ)を担当した朝比奈雅姫選手(2年)は、故障などのため長期間練習できず、10月からようやく再開したばかり。「3年生のためにも順位を上げたい」と気持ちを込めて走ったが、記録が伸びず順位を下げた。

 21位でタスキを受け取ったのは、4区(3キロ)の山際夏芽選手(1年)。「都大路は憧れの舞台。目に入った選手は全員抜いてやる」と、区間11位の好走で4人を抜いた。

 5区(5キロ)はムッソーニ選手に代わり、平村古都主将(3年)が2年連続で走った。区間13位の力走を見せたが順位は上がらず、17位でフィニッシュした。「優勝を目指して1年間練習してきたが、かなわなかった。後輩には来年こそ実現してほしい」と涙をこらえながら話した。

地元でPV、70人が観戦

選手らの健闘をたたえ拍手を送る地元住民ら=広島県世羅町で、李英浩撮影

 世羅町川尻の「道の駅世羅」では、同町観光協会がパブリックビューイング(PV)を開催。壁面にテレビ中継を映し出し、集まった地元住民ら約70人が都大路を駆ける選手らを応援した。

 会場内にはタオルやTシャツなど、チームにちなんだグッズを売り出すコーナーも設けた。集まった人たちは、テレビに映った世羅の選手に「頑張れ」と声援を送り続けた。男子が2位でフィニッシュすると、会場はとりわけ大きな拍手に包まれた。

 男女同時優勝を果たした2015年から毎年PVに参加しているという府中市上下町の森康子さん(79)は「男子も女子もよく頑張ってくれた。これだけ感動をもらい、選手たちには感謝の気持ちしかない」と話していた。【李英浩】