互いに課題指摘、一体感 女子優勝、神村学園・平田歩弓主将

毎日新聞

 京都市で23日に開かれた男子第69回、女子第30回全国高校駅伝競走大会で、選手たちは支えてくれた地域の人たちや仲間への思いを胸に都大路を走り抜いた。男子は倉敷(岡山)が7月の西日本豪雨を乗り越えて2年ぶり2回目の日本一に。女子は神村学園(鹿児島)が初優勝を果たした。

 神村学園は平田歩弓(あゆみ)主将(3年)が毎日のミーティングで部員をまとめ、頂点に立った。

 昨年12月の新チーム発足以降、今秋までは中尾友梨奈選手(3年)と「日替わり」で主将を務めていた。今年は1年生が10人加わり、部員は15人に。昨季の7人に比べて選手層が厚くなった半面、一体感に乏しかった。

 有川哲蔵監督は今年10月、主将として平田選手1人を指名し、チームをまとめるよう求めた。練習後、ほぼ毎日ミーティングを開いた。だが、部員たちは自身の反省点は口にするものの、互いのことは語らず遠慮がちな雰囲気が漂っていた。

 主将は「みんなが他の選手に対して遠慮のない意見を言い合えるように」と自ら率先して、部員の課題を口にするようにした。「小さなことも守れないのに、全国優勝できるわけないじゃん」。体重管理ができていない選手に厳しい言葉をぶつけたこともある。

 「本来、人に厳しく言えるタイプじゃないから、つらかったと思う」と同期の中尾選手は振り返る。それだけ全国優勝に懸ける主将の思いを感じた。次第に、互いの欠点を指摘し合える信頼感が生まれていった。

 この日、アンカーのカマウ・タビタ選手(3年)はフィニッシュテープを切ると、主将と抱き合った。「1年生から一緒で日本語も文化も教えてもらった。リーダーシップがあり、3年間一緒にやれて良かった」。ケニアからの留学生は感謝を口にした。

 自身3度目の都大路で悲願を達成した平田主将は、涙をぬぐって仲間をたたえた。「部員全員が自分の役割を果たしたことが優勝につながった」【林壮一郎、山崎征克】