全出場選手は血液検査結果を報告 高校駅伝、鉄剤注射根絶に向け具体策

毎日新聞

 12月22日開催の男子第70回、女子第31回全国高校駅伝競走大会(日本陸上競技連盟、毎日新聞社など主催)の実行委員会が19日、大阪市内で開かれ、貧血対策に使われる「鉄剤注射」が不適切使用されている問題を受けて、今大会から代表校の全出場選手に血液検査結果を報告させるなどの具体的対策を決めた。

 出場選手は大会後5日以内に受診し、人体に酸素を運ぶ役割を担う赤血球やヘモグロビンの濃度、体に貯蔵された鉄の量を反映する血清フェリチンなどについて血液検査を行い、結果を日本陸連に提出する。

 また、大会前にエントリー選手を対象に鉄剤注射の有無や、使用理由などを記した申告書、血液検査実施の同意書などの提出も義務づける。いずれも鉄剤注射の実態把握と不適切使用の抑止が狙いだが、虚偽申告や不申告があった場合はチームの出場停止、順位の剥奪、監督の参加資格停止などの措置を取る可能性がある。

 鉄剤注射は本来は口から鉄分を摂取できないなど重度の貧血治療に用いられ、ドーピング(禁止薬物使用)ではない。しかし、一部で酸素運搬能力が上がって持久力向上効果があるとして使用されてきた。鉄分の過剰摂取が肝臓などの機能障害を引き起こす危険性も指摘されている。【新井隆一】