予選タイム全国トップの仙台育英 ダブルエースが集大成の走りへ 全国高校駅伝

毎日新聞

朝練習で走り込む仙台育英の選手たち=宮城県多賀城市の同校多賀城校舎で2019年11月23日午前6時47分、伝田賢史撮影

 男子第70回全国高校駅伝競走大会(毎日新聞社など主催)は12月22日、京都市のたけびしスタジアム京都(西京極陸上競技場)を発着点に7区間42・195キロのコースで開催される。都道府県予選会タイムが全国トップの仙台育英(宮城)は優勝を狙う位置につけるが、昨年の都大路では序盤の出遅れもあり11位に終わった。選手たちは昨年の雪辱とともに、12年ぶりのV奪還に燃えている。

 県予選会タイムの2時間2分46秒は47都道府県でトップ。7区間中、6区間で区間新をたたき出した。同校が2004年の都大路で樹立し、「神の領域」とも呼ばれた当時の大会記録2時間1分32秒に迫るタイムだが、真名子圭監督(41)は「タイムのことは頭にない。都大路では勝負に徹して1位でフィニッシュテープを切る」と本番を見据える。

 1年生から都大路を走り続けてきた吉居大和、喜早駿介の3年生ダブルエースが集大成の年を迎える。吉居は今夏の全国高校総体5000メートル決勝で4人の外国人留学生に割って入り、日本人トップの3位。喜早も11月の記録会で1万メートル28分52秒の好記録を出した。さらに、2年生エースの山平怜生も好調で、この3人で1、3、4区の主要区間を担う予定だ。

 同校の強さを生み出す源の一つが「リズムジョグ」と呼ばれる練習法だ。長い距離を走りながら徐々にペースを上げていくもので、一般的に「ビルドアップ走」と呼ばれる負荷トレーニングに近い。ただ、リズムジョグは最初から1キロ4分10秒ほどの速いペースで入り、「体が温まったら、体のリズムに合わせてどんどんペースを上げていく。タイム設定はしない」(真名子監督)。集団走ながら各選手が先頭を競い合い、最後はレースのラストスパート同様の激しさとなる。和やかなネーミングとは裏腹の激しい練習を週3回ほど実施している。

 真名子監督は言う。「人間の走る動作の原点は原始時代の狩りにある。獲物を追い、天敵から逃げる。レースも同じで、前の選手を追い、後ろの選手から逃げる。タイムを追うよりも、駆けっこを追求しています」。さらに「昔は僕が『もっとペースを上げろ』と言っていたが、今年はペースを抑えるように指示するほど。理想的な練習が積めている」と手応えを深めている。

 東日本大震災翌年の12年には主力選手の大量転校があった。同年就任した真名子監督が徐々にチームの再建を進め、ハードな練習に耐えられる有力選手もそろった。一昨年の都大路では吉居、喜早の快走もあって、震災前年の61回大会以来の入賞となる3位。だが、昨年の都大路では1区・吉居が区間42位に沈み、チームも11位に終わった。2連覇を狙った女子チームも、直前に主力2人が故障で出場を回避し3位。その日の夜、選手らは京都の宿舎で「来年は男女でアベック優勝」を誓い合い、練習を積んできた。

 12年ぶり8回目の優勝へ。真名子監督は「12年に出場が途切れた時も、周囲の方々が応援してくれたから今がある。1年間目指してきた優勝を、ぶれずに狙っていく」と言い切った。【伝田賢史】

リアルタイムで開会式やレース展開を速報

 毎日新聞ではニュースサイト(https://mainichi.jp/miyako-oji/2019/timeline/)で22日のレース展開をタイムラインで速報する。また、レース前日の21日には、開会式の様子や選手・監督のコメントなども随時伝える。