倉敷の鍵握るエース・石原 腕の振りが生む力強い走りでチームけん引 全国高校駅伝

毎日新聞

トラックで走り込む倉敷の石原翔太郎主将=岡山県倉敷市の倉敷運動公園陸上競技場で2019年12月7日午後3時3分、伝田賢史撮影

 男子第70回全国高校駅伝競走大会(毎日新聞社など主催)は22日、京都市のたけびしスタジアム京都(西京極陸上競技場)を発着点に7区間42.195キロのコースで開催される。前回優勝校で連続出場記録を42回に伸ばした倉敷のエース・石原翔太郎(3年)は、中学時代こそ全国での実績はないが、あくなき向上心で全国屈指の選手へと成長した。

 「あそこまで走るとは思わなかった」。昨年の都大路で起用した新雅弘監督(58)すら驚く走りだった。6区で区間2位と好走し、優勝候補の世羅をかわしてトップに浮上。2年ぶり2回目の優勝に貢献し、「自分の力を出し切れた」と自信が芽生えた。新監督も「あれで本人の意識が変わった。『自分がチームを引き上げる』という自覚が芽生えた」と成長を認め、主将を委ねた。

 力強い腕の振りから生み出される推進力。新監督が「重戦車のよう」と表現する走りで、チームの練習も先頭で引っ張り続けてきた。入学当初は「同じ代で真ん中ぐらい(の実力)」だったというが、長距離に必要な粘り強さに加え、新監督の指導で上体のフォームのぶれを改善し着実に力をつけてきた。

 岡山県境に近い兵庫県たつの市出身。中学の先輩で、2016年の初優勝時のメンバーだった前田舜平さん(現明大3年)に憧れて進学した。今夏の全国高校総体5000メートルでは入賞に一歩及ばす10位。11月の記録会では14分0秒と岡山県高校記録を樹立したものの、目指していた13分台にはわずかに届かなかった。だが、新監督は言う。「これも石原らしさ。現状に満足せず、都大路で悔しさをぶつけてほしい」と期待をかける。

 優勝した昨年よりも選手層に厚みがなく、新監督は「流れに乗るためには、1区の石原の走りが鍵」と言う。本人も課題はラストスパートの切れと自覚しており、「早めに仕掛けて粘り、上位でたすきをつなぎたい」。4年連続で達成している3位以内を確保するため、しっかり前を見すえる。【伝田賢史】