興譲館、「個」の判断力養う 9年ぶり頂点へ「勝負できる」 全国高校駅伝

毎日新聞

都大路に向けて調整する興譲館の選手たち=岡山県井原市の興譲館高グラウンドで2019年12月13日午後3時、戸田紗友莉撮影

 女子第31回全国高校駅伝競走大会(毎日新聞社など主催)は22日、京都市のたけびしスタジアム京都(西京極陸上競技場)を発着点に5区間21.0975キロのコースで開催される。21年連続21回目出場の興譲館(岡山)は2010年以来9年ぶりの頂点を狙う。

 昨年の都大路。最終5区を走った興譲館の落合莉子主将(3年)は入賞となる8位でフィニッシュした。9位とはわずか2秒差。「入賞争いでこれだけの歓声。優勝したらもっとすごいのかな」。そんな思いが頭を巡ったという。

 藤井裕也監督(27)も思いは同じだ。チーム初のケニア人留学生ムワンギ・レベッカ(3年)を招いてから3年目の集大成。新たにケニアからワングイ・エスター・ワンブイ(1年)も加わった。藤井監督は「入賞では満足できない。もう一つ上のステージにいこう」と部員たちに言い続け、頂点を狙って1年間を過ごしてきた。

 今年は個人練習の時間を大幅に増やし、1週間のうち、2日間を個人練習に充てた。おのおのが自らに必要な練習が何かを考える。大学や実業団では個人練習の時間が増えることから「慣れる」意味もあるが、一番の狙いはレース中の状況判断力の醸成だ。

 団体競技の駅伝だが、走っている時の判断はほぼ一人でしなければならない。位置取りや勝負を仕掛けるタイミング、さらにはアクシデントへの対応。藤井監督は「日ごろから自分で考えることで判断力が養える。それが勝負強さにもつながる」と説明する。

 1区を任される森陽向(1年)は、個人練習では先輩の助言も参考にしながら体幹トレーニングでフォームの安定に努めてきた。1年で3キロのタイムを40秒以上も縮め、「中学時代はがむしゃらに走るだけだったが、今はレース中に駆け引きもできるようになった」と明かす。

 05年と10年には優勝も果たし、04年から10年連続3位以内を維持した強豪も、ここ5年間では15年の6位が最高成績。ただ、今年の県予選会タイムは全国3位に位置するだけに「今年は勝負できる。メンバーも理想型」と藤井監督。復活への準備は整った。【大東祐紀】