OG高橋尚子さんも祝福 県岐阜商、走り込み増やし初の都大路つかむ 全国高校駅伝

毎日新聞

走り込み量を増やし、初の都大路に挑む県岐阜商の選手たち=岐阜市で2019年12月2日午後4時1分、鈴木英世撮影

 女子第31回全国高校駅伝競走大会(毎日新聞社など主催)は12月22日、京都市のたけびしスタジアム京都(西京極陸上競技場)を発着点に21.0975キロのコースで開催される。県岐阜商(岐阜)は女子で唯一の初出場チーム。2000年シドニー五輪女子マラソン金メダルの高橋尚子さん(47)の母校にとって念願の都大路となる。

 前年は予選2位に終わったチームだが、初出場をつかめた一因は走り込み量の増加だ。3月まで市岐阜商で指導し、今春就任した今井哲監督(54)は、以前から県岐阜商の練習の様子を見かけるたびに「走る量が足りない」と思っていたという。改善しようと、選手各自に任せていた朝練習のメニューに放課後の練習で使う約1キロの周回コースの走り込みを取り入れた。

 今井監督が来るまで、同校には女子長距離を専門で指導する人がいなかった。県岐阜商出身の今井監督は東洋大で箱根駅伝を走った経験もあり、関商工(岐阜)のコーチとして都大路に出場したこともあった。時には選手から練習内容などについて質問攻めにあうなど、今井監督は「みんな指導に飢えていた」と振り返る。

 練習量の増加と選手の意欲がかみ合い、成果はすぐに出始めた。当初は5周だった朝練習も、夏前にはさらに1周増やし、男子と同じペースで走れる距離が伸びていった。主将の加藤愛結(あゆみ)(3年)は「練習の質が上がり、少しずつ全体のレベルも上がっていった」と語る。

 初の都大路出場を決めた後も選手たちの走力は上がり続けている。6人が出場した11月の記録会では、全員が3000メートルの自己ベストを更新。加藤愛とダブルエースの双子の姉、加藤若葉(3年)は左足を痛めて出場できなかったが、主将の妹は9分49秒で走り、姉の記録を約2秒上回った。加藤若が「悔しいけど愛結のタイムは自分も出せる」と言えば、加藤愛は「本番まで1秒でも伸ばしたい」と意欲を見せる。

 シドニー五輪女子マラソン金メダルの高橋尚子さん(47)は県岐阜商OG。出場が決まると、祝福の言葉とともに「皆さんの出場を楽しみにしています」とのメッセージを寄せた。「尚子さんがつかむことができなかった夢をかなえられたのは誇り。全員でベストの走りをしたい」と加藤愛。偉大な先輩が走れなかった都大路での健闘を誓った。【鈴木英世】