チーム紹介/下 男子・富山商 3年ぶり23回目 悔しさバネに努力結実 /富山

毎日新聞

都大路に向け、選手がまとまって走り込む富山商の男子チーム=富山市南中田の県総合運動公園で、高良駿輔撮影

 3年ぶりに都大路に出場する富山商の男子チーム。11月の県大会では2位に2分33秒の大差を付けて優勝を果たした。山本正樹監督は「秋口から力が付いて、まずまずの記録が出た。これまで培ってきたものが、ようやく形になった」と話す。しかし、努力が実を結ぶまでは長い道のりだった。

 2016年まで、チームは13年連続で県大会に優勝し、全国大会に出場した。しかし、17年の県大会では高岡向陵の後塵(こうじん)を拝した。続く18年、県大会を連覇した高岡向陵は、記録会などでも好成績を連発。横目で見ていた富山商の土井拓実主将(3年)は「この頃が、(精神的に)一番苦しかった」と話す。

 さらに、同じ富山商の同じ部で切磋琢磨(せっさたくま)する女子チームへの嫉妬もあった。女子は今年で全国大会に28年連続28回出場している県内屈指の強豪。17、18年と2年続けて男子チームは、女子の応援のために京都入りした。都大路を力走する女子選手の姿を複雑な思いで応援した。水上直人選手(3年)は「(女子選手に)頑張ってほしいという気持ちと悔しさとが入り交じった」と振り返る。

 それでも彼らは諦めなかった。とにかく練習に打ち込み、1日に20キロ走り込むこともあった。短い距離を実際のレースに近いペースで走る「ポイント走」も随所に採り入れ、試合の感覚をつかんだ。列の前方のタイムが速い選手が、後ろのタイムが遅い選手を引っ張るという隊列を作り、チーム全員で上を目指した。昨年はゼロだった5000メートル14分台の選手が、今年は5人になった。山本監督は「エースが引っ張るというよりは、全員が力を発揮するチーム」と評する。

 3年生にとっては最初で最後の都大路。11月の県大会以降、メンバー争いも激しさを増し、選手らは本番に向けての追い込みに余念がない。目標タイムは2時間6分台。土井主将は「3年間、全国大会を目指してきて、ようやく手にした全国の切符。当日は、とにかく気持ちで負けないように走りたい」と意気軒高だ。【高良駿輔】