あす号砲 湖国旋風、都大路に /滋賀

毎日新聞

 男子第70回、女子第31回全国高校駅伝競走大会(毎日新聞社、日本陸上競技連盟など主催)が22日、京都市右京区のたけびしスタジアム京都を発着点に開かれる。県代表の男子・滋賀学園(2年連続12回目)、女子・比叡山(7年連続9回目)とも上位入賞を目指し、本番に向けて調整を進めている。都大路での力走を誓う、両チームを紹介する。【菅健吾】

調整を進める比叡山の選手たち=大津市御陵町の皇子山陸上競技場で、菅健吾撮影

持ち味の強い絆で 女子・比叡山

 今年の比叡山は例年、目標としてきた「全員駅伝」を体現した、強い絆が持ち味だ。吉居克広監督は「(全体では)スピードや基礎的な部分で昨年に及ばない点もあるが、例年以上にお互い意見を出し合えている。後輩と先輩の縦のつながりも強い」と評する。

 「今年のチームは仲が良く、3年間で一番良いチームになっている」。強い絆を紡いできた、志村咲季主将(3年)もうなずく。その背景には、課題が浮かぶ度に積み重ねてきた、チーム内のミーティングにある。

 新チームの発足当初のミーティングは発言が少なかったり、同じ学年同士でグループになってしまったりなど、絆とはほど遠い状況だった。「どうしたら意見を出し合えるのだろうか。どうしたらもっといい雰囲気を作れるのだろうか」。志村主将が導き出した結論は、とことん話し合うことだった。

 課題が見つかる度にミーティングを開き、下級生と日常的に話す機会も増やすなど、頻繁にコミュニケーションを取るようにした。県予選のメンバーで唯一の1年生、石田遥花選手は「最初はみんな先輩を怖がっていたが、積極的に話しかけてくれたから、どんどん話せるようになった」と振り返る。後輩から先輩に、気付いたことを指摘できる雰囲気ができていった。

 「調子を都大路に合わせられるよう、最後まであきらめず頑張りたい」と志村主将。揺るぎないチームの絆は、都大路でのたすきへとつながってゆく。

全国大会に向けて練習に励む滋賀学園の選手たち=東近江市芝原町の布引グリーンスタジアムで、菅健吾撮影

「動き作り」で成長 男子・滋賀学園

 県予選では全7区間中6区間で区間賞を獲得し、他を寄せ付けない走りを見せた滋賀学園。大河亨監督はその秘訣(ひけつ)を「『動き作り』にある」と明かす。

 大河監督によると、滋賀学園の選手は安原太陽、西田歩、林優策の3選手(いずれも3年)は中学時代から活躍する「スター選手」だったが、他の選手は野球など他の競技を主にしてきたケースも多い。走るのに必要な基礎的な筋肉や正しいフォームを身につけるため、昨秋から導入したのが「動き作り」だ。

 主な狙いは、体の軸を使い体幹を鍛えること。重力を感じながら手を広げて前傾姿勢になり、背骨の軸を意識して走る練習や、剣道の「メン」を打つ足さばきを応用し、足のバネを強くする練習など、さまざまな動きで体の動かし方を学んだ。

 工夫を凝らした練習は、選手らの実力を高めた。安原選手は「上半身と下半身が連動するイメージを持てるようになり、エネルギーを最大限に生かせる」。ケガで半年間練習に参加できなかったこともある前新城羽信(まえしんじょうわしん)主将(3年)は「動き作りを入れることで、調子が落ちたときに初心に戻ることができ、ケガも少なくなってきた」と語る。県予選や近畿大会の後も選手たちはタイムを伸ばし、9日現在の平均タイムは5000メートル14分37秒。全国大会での入賞も視野に入ってきた。

 大河監督は「今年は選手が皆、それなりのタイムを持ってきている。ある程度、自信を持って全国に臨める」と意気込む。

リアルタイムで開会式やレース展開を速報

 毎日新聞ではニュースサイト(https://mainichi.jp/miyako-oji/2019/timeline/)で22日のレース展開をタイムラインで速報する。また、レース前日の21日には、開会式の様子や選手・監督のコメントなども随時伝える。