メンバー外ながらチーム引っ張る倉敷主将 トラック勝負で連覇逃すも「出し切った」

毎日新聞

閉会式で準優勝の表彰を受け、拍手する倉敷の西山在喜主将(前列左端)=京都市右京区のハンナリーズアリーナで2019年12月22日午後4時8分、松室花実撮影

 男子第70回全国高校駅伝競走大会で、倉敷(岡山)は壮絶なトラック勝負の末に敗れ、連覇を逃した。力を出し尽くしてうなだれる選手たち。自身はメンバー外だった西山在喜(ありき)主将(3年)は胸を張り、「全力を出し切ってくれれば、どんな順位でもいい」と仲間をたたえた。

 都大路を目指して倉敷に入学したが、けがの影響もあり、メンバーに入れない日々が続いた。実力を出し切れない自分に悔しさを抱えていたが、今年4月に新チームが始動し、新雅弘監督から「チームをまとめるのはお前だ」と主将に任命された。「一番しっかりしている」のが理由だった。

 初めは「自分が主将でいいのか」と戸惑うことが多かった。しかし、他の選手たちからも懇願され、「ここで止まっていても意味がない」と受け入れた。チームのミーティングから寮生活まで、部内の意思疎通をはかるために手を尽くした。

 22日のレース中、西山主将は沿道でタイム差を測り、選手たちに伝えた。チームメートの姿が見えた瞬間、「行けるぞ!」と声をからした。最終結果は競技場に戻る途中の電車の中で、スマートフォンで知った。

 「西山が主将でチームを引っ張ってくれた」と選手たち。西山主将は「最後まで主将をやることができて良かった」と話した。【松室花実】