男子・四日市工健闘15位、伊賀白鳳39位 女子・四日市商42位 /三重

毎日新聞

 都大路を駆け抜ける男子第70回、女子第31回全国高校駅伝競走大会(毎日新聞社、日本陸連、全国高体連など主催)が22日、京都市のたけびしスタジアム京都(西京極陸上競技場)を発着点に行われた。県代表で、16年ぶり17回目出場の男子・四日市工は2時間3分50秒で15位、5年ぶり7回目出場の女子・四日市商は1時間15分14秒で42位だった。東海大会を制して地区代表で16年連続31回目出場の男子・伊賀白鳳は2時間7分42秒で39位だった。【朝比奈由佳】

「力以上の走り」県記録

 16年ぶりに出場した四日市工は、伊賀白鳳が2013年に打ち立てた2時間3分55秒(3位)の県最高記録を6年ぶりに更新した。

 1区・伊藤秀虎選手(3年)は「スタートの瞬間、スタンドからの家族の応援の声が聞こえて力になった」。6キロ地点まで先頭集団で粘り、17位でたすきリレー。2区・小林篤貴選手(3年)は「思った以上に良い順位でたすきをもらい、驚いた。ラスト1・5キロでスピードを上げた」と16位に順位を上げた。

 3区はエース、山中秀真選手(3年)。「3年前からこの場所を目指してきた。出るからには結果を残したかった」。自分のペースを守って走り、15位でつないだ。4区・佐藤榛紀選手(2年)は「最後の1キロがつらかったが、前を走る豊川(愛知)の選手に追いつきたかった」。区間9位の快走で14位に。

 5区・清尾琉斗選手(2年)は持ち味の粘り強い走り。「ラスト200メートルでスパートをかけた」と14位をキープ。6区・山口史朗選手(2年)は前半3キロの上り坂も「イメージ通りの走りができた」。15位となったが力は発揮し、「最後は笑顔でたすきを渡した」。

 アンカーは小林丈留選手(2年)。15位でフィニッシュする直前、仲間や監督の顔が頭に浮かんだ。「ミスのない走りができた。最高の瞬間だった」

 渡辺理雄主将(3年)は「泥臭い、つらい練習を積み重ねてきた。全員が力以上の走りができたのでは」と満面の笑みを見せた。【朝比奈由佳】

16年前のOB応援

○…16年前に都大路を走った四日市工OBも応援に駆けつけた。三井住友海上陸上競技部コーチの宮田越さん(33)は、同校元主将で1区を走った。宮田さんは「後輩の姿に当時の自分を重ねて、胸が熱くなった」と話した。アンカーだった四日市市楠町の会社員、加田将士さん(34)は「自分たちも上野工(現伊賀白鳳)を破り、17年ぶりの出場だった。今日の結果は新たな一歩につながる」と後輩の成長に目を細めた。

男子 伊賀白鳳39位 流れつかめず「悔しい」

 伊賀白鳳は流れをつかめないまま、目標の2時間5分30秒に2分以上届かない結果に終わった。

 1区は県予選会、東海地区大会と同じ佐伯陽生選手(3年)。調子は良かったが、6キロ過ぎから先頭集団から遅れ、30分22秒で32位。「不完全燃焼。高校最後の大会だったのに悔いが残った」と話した。2区の永洞和季選手(3年)は佐伯選手と共に昨年も都大路を走った経験者。「自分のところで流れを変えようと思っていた」と区間17位の好走で順位を一つ上げた。

 3区は田中慎梧主将(3年)。チームの精神的支柱は結果として順位を一つ落としたが中継点間際で1人を抜き、意地を見せた。「お前なら行ける。楽しんでこい」と4区の福井悠斗選手(3年)にたすきを渡した。福井選手は初めての都大路に順位を一つ落とすも「全国大会はやっぱり沿道からの応援がすごかった。楽しく走ることができた」と語った。

 5区の松本颯真選手(1年)は区間41位の不本意な結果に終わった。「足が動かなかった。先輩たちと一緒に戦えるのは、これが最後なのにすごく悔しい」と唇をかんだ。6区の小倉史也選手(1年)は「今持っている力を全部出し切れたわけではなかった。来年、再来年に向けて、今回の経験を100%生かしていきたい」と語った。7区のアンカーは県予選会、東海地区大会では出番がなかった水谷柊斗選手(1年)。水谷選手は「トラックで1人を抜いたが、別の選手に抜かれた。全国は甘くなかった」と振り返った。【衛藤達生】

手の甲に絆と闘魂

 ○…伊賀白鳳の選手の手の甲には、左手には「絆」、右手には「闘魂」と書かれていた。絆と魂をたすきに込めて中継点で待つ次の選手に託していった。3区の田中慎梧主将(3年)は中学までサッカーをしており、陸上を本格的に始めたのは高校から。「チームにもっと貢献したかったが、自分の弱い面が出た」とレースを振り返ったが、4区でたすきを受け取った福井悠斗選手(3年)は「最初は僕たちよりも陸上を知らなかったが、熱い気持ちでみんなの背中を押し続けてくれた」と感謝していた。

女子 四日市商42位 チーム一つに結果満足

 四日市商の5年ぶりの都大路は、県予選会の記録を8秒上回った。直前の選手の故障で不安もあったが、結果は満足できるものに。走り終えた選手たちは笑顔で「お疲れ様」と声を掛け合った。

 1区の丹羽瑞希選手(2年)は京都入りした直後の20日朝、右足を痛めた。応急処置をしたが痛みは引かない。「今の自分にできることをしようと。走っているときは不思議と痛みは感じなかった」。力は発揮でき、35位でたすきをつないだ。

 2区・近藤萌子選手(2年)は「上り坂でも落ち着いて走ることができ、下りも思うように足が動いた」。ただ41位まで順位を落とし、全国のレベルの高さも痛感。「来年また、この舞台に戻ってきたい」と語った。

 3区・早川花選手(1年)は「最後の上り坂に入る前に一度抜かされた。でも必死で食らいついて追い抜いた」。粘りの走りで40位でつないだ。4区・倉本彩蘭選手(1年)は県予選会以来のレースだった。「いつ走ると言われてもいいように準備はできていた」と41位で踏ん張った。

 アンカーの藤本直選手(2年)はフィニッシュラインが近づいてもスピードを緩めず、勢いよく駆け抜けた。「走り切れたことが何よりうれしかった」と安堵(あんど)の涙があふれた。

 稲葉夢香主将(3年)は「ゴールできるか心配だったが、無事に終わることができた。改めてチームが一つになったと感じた」と振り返った。【朝比奈由佳】

思い込め刺しゅう

 ○…四日市商のマネジャーたちは選手一人一人に、名前と「咲く」という文字を刺しゅうした練習用たすきを手作り。ユニホームと同じオレンジ色の布地に青い糸で文字を縫い付けた。「今までやってきたことが咲くように」と一針一針に思いを込めたという。稲葉夢香主将(3年)は「『咲く』という刺しゅうの通り、マネジャーの思いも一緒に走りました」とほほえんだ。

〔三重版〕