男子・高知農54位 女子・山田45位 /高知

毎日新聞

 男子第70回、女子第31回全国高校駅伝競走大会(毎日新聞社、日本陸連、全国高体連など主催)が22日、京都市右京区のたけびしスタジアム京都(西京極陸上競技場)を発着点に開催された。県代表の男子・高知農は2時間10分4秒で54位、女子・山田は1時間16分15秒で45位だった。両校の選手たちは持てる力の全てを出して都大路を走りきり、声援を受けながらフィニッシュした。【北村栞】

気持ちつなぎ好記録

54位でフィニッシュする高知農の山岡秀選手(1年)=京都市で、北村栞撮影

 1区を任された岸本遼太郎選手(1年)は最初の1キロを2分44秒のハイペースで入ると、第2集団あたりで踏ん張り41位。「30位台の目標には届かなかったが頑張れた」と手応えを語った。

 大会直前に故障を起こして苦しんだ山本寛太選手(3年)は「迷惑を掛けた分、何とかする」と2区を力走。ラスト700メートル付近から苦しくなったが、懸命に駆け抜けた。

 3区も団子状態が続く。門田雄誠主将(3年)は最後の都大路に気持ちを込めて自分のペースを刻み、任された区間を走りきった。

 4区の桜内新也選手(3年)はアップダウンの激しいコースに苦しんだ。ラスト1キロは足が動かなくなったが、5区の門田篤幸選手(2年)の姿が見えてくると力が湧き、ラストスパートをかけた。

 門田選手は、すぐ前を走る選手を追おうとしたが、差をつけられたという。「納得のいく走りはできなかった」と悔しがるが、記録を見ればほぼ設定タイム通り。自らの役目をきっちりと果たした。

 6区の梶原一柊選手(2年)は序盤にペースを上げすぎて不安を感じたが「全員がつないでくれたから絶対に速く走ってやる」と、そのまま自己ベストを更新する会心の走りを見せた。

 山岡秀選手(1年)は順位を保ち、アンカーの仕事を果たした。「県予選や四国大会では抑えすぎて悔いが残ったが、今回は入りから飛ばせた」と納得の表情を見せた。

 終わってみればチーム全体で県予選の記録を4分近く短縮する結果となった。選手たちは驚きながら、好記録を喜んでいた。

最後まで粘りの力走

45位でフィニッシュする山田の田所纏選手(1年)=京都市で、北村栞撮影

 レースの入りは少し早めのペース。尾崎光選手(1年)は焦りを感じつつも「後半の上りを考えたらこのくらいで大丈夫」と自らに言い聞かせ、後ろから2番目に位置を取った。冷静なレース運びで2キロ付近から順位を上げ、37位でつないだ。

 2区は5秒以内に5校が固まる状態でスタートした。中西みゆ主将(3年)は、集団の中で抜き抜かれを繰り返す苦しい展開に耐えてラストスパート。順位こそ一つ落としたが、37位校とほぼ同着でたすきを渡した。

 3区の芝晴香選手(1年)は、3人に抜かれたものの、最後まで粘りの力走を見せた。レース後には、「自分のベストは出せた」と語った。

 4区の森望美選手(1年)は走り出してすぐ1人に抜かれたが、気持ちを切らさずに3キロを走りきった。45位でたすきを渡し「全国は速いな」と悔しさをにじませたが「またこの舞台で走りたい」と前を向いた。

 最終5区の田所纏選手(1年)は、前を行く秋田北鷹(秋田)と智弁カレッジ(奈良)を目標に定めた。秋田北鷹の選手との差を徐々に縮める場面もあったが「あと100メートルくらい離れたまま抜けなかった」。県予選から自らの記録を40秒以上縮め、順位をキープしてフィニッシュした。

“弱い3年”仲間支え 高知農・山本選手、門田主将、桜内選手

 「練習だけ見たら弱い3年生。でもいろいろな面で頑張ってくれた」。レース終了後、高知農の熊本正彦監督は、3年生3人への感謝を口にした。

 夏に故障者が相次ぐ中、一人踏ん張ったのが門田雄誠主将だった。主将として「まとめるのが難しかった」と振り返るが、練習でも寮生活でも模範となる姿を示し、仲間の信頼は厚い。

左から山本寛太選手、門田雄誠主将、桜内新也選手=京都市で、北村栞撮影

 桜内新也選手はチームの盛り上げ役で、前日のミーティングでも即興の替え歌とダンスを披露。選手たちはリラックスしてレースに臨むことができた。

 2区を任された山本寛太選手はシンスプリント(脛骨(けいこつ)疲労性骨膜炎)に悩まされてきた。都大路の一週間前にも痛みが再発。レース終了後、熊本監督は「上等なタイムだ」と評価したが、本人は「1年生が頑張ってくれたのに順位を落としたのが心残り」と話し、責任感の強さをにじませた。

 レース後の3人は晴れやかな表情を浮かべていた。門田主将と桜内選手は大学でも競技を続け、山本選手はマネジャーとして陸上に関わる予定だ。門田主将は「高校で培ってきたものを生かせるよう、感謝の気持ちを忘れずに頑張っていきたい」と意気込んだ。【北村栞】