日曜朝刊「先週のピックアップ」で取り上げた記事をまとめています。
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カメムシ注意報、今年すでに24都道府県で発令 大量発生のワケ
2022/8/1 10:00 1629文字カメムシは1年おきに発生数が増えたり減ったりする傾向があるという。今年は数が多い「表年」。加えて記録的な早さの梅雨明けも影響し、地域によっては過去10年で最も増えている。稲や果物への被害も懸念されるため、これまでに24都道府県が農家向けの「カメムシ注意報」を発表した。強烈な臭いを発し、家の中にまで
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安倍氏国葬「時代を逆行する恐怖感じる」 研究者が警鐘鳴らす理由
2022/8/1 05:00 3233文字政府は、安倍晋三元首相の国葬を9月27日に行うことを閣議決定した。国葬は吉田茂元首相以来、55年ぶりになるが、弔意の強制や、安倍元首相の功績の過大評価につながるとの批判が相次いでいる。国葬について研究してきた宮間純一・中央大文学部教授(日本近代史)は「国葬はかつて危険な文化装置だった。歴史的経緯を
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ちはやふる完結へ 作者が時を止めた15年間 描き切ったのは青春
2022/7/31 16:00 3144文字競技かるたを題材にした人気漫画「ちはやふる」が、8月1日発売の雑誌「BE・LOVE」(講談社)9月号で完結する。単行本の累計発行部数は2700万部に上り、アニメ化や映画化もされた大ヒット作だ。15年間にわたる連載を「一切妥協せず描き終えた」と語る作者の末次由紀さんに、作品に込めた思いや今後目指すも
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SEALDsの敗北とは何だったのか 15年安保に感じた「甘さ」
2022/7/31 06:00 2974文字2015年夏、安全保障関連法案をめぐる反対運動のただ中に若者たちがいた。学生団体「SEALDs(シールズ)」だ。国会前のデモなど熱を帯びた抗議のうねりはしかし、法案可決を阻むには至らず、翌16年に解散。同世代の批評家、小峰ひずみさん(29)は当時、その運動に共感しながらも、ある「甘さ」を感じていた
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ワンルームの半分以下 東京都心の「極小物件」に若者注目のわけ
2022/7/27 11:00 2204文字一般的なワンルームマンションの半分以下の広さしかなくても、安くてきれいでアクセスも良い。そんな東京都心の「極小物件」が、若い世代に支持されている。近年はアジアなど海外からの関心も寄せられているという。昭和の名曲「神田川」の歌詞に登場する「3畳一間」の現代版とも言えるが、人気の秘密はどこにあるのか。
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消防団員の判子も回収 報酬不正管理の実態、行政は見て見ぬふり
2022/7/25 11:00深掘り 2170文字消防団員に支給されるべき報酬を分団が受け取ったり回収したりしている問題を巡り、団員から新たな情報や改善策が毎日新聞に数多く寄せられた。新たな不正の手口を明かす声がある一方、長年の慣習であって「問題なし」とする意見も。不正を知りながら見て見ぬふりを続けてきた行政の姿勢も浮かび上がってきた。 ◇個人支
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冷凍食品の自販機が街に急増する理由 逆境の業界救えるか
2022/7/24 17:00 2099文字ラーメンにハンバーグ、海鮮丼、ウナギのかば焼き、ケーキ――。冷凍食品の自動販売機が最近、街に急増している。火付け役となったのが、ある自販機メーカーが2021年1月に販売を開始した製品だ。「自販機大国」といわれる日本だが、実際は国内の自販機はピークの00年から160万台も減り、メーカーの撤退も相次ぐ
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「政治と宗教 日本の恥部にふたをするな」 平野啓一郎さん
2022/7/24 16:00 2890文字安倍晋三元首相が銃撃され死亡した事件の輪郭が少しずつ明らかになってきた。「事件は図らずも日本社会の持つ矛盾をあらわにした」。事件をそう読み解くのは、凶悪事件の加害者・被害者家族の苦悩を描いた小説も手がけ、常々政治に厳しい目を向けてきた小説家の平野啓一郎さん(47)である。 ◇「いつか起きるのでは」
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ラッシュガード着用に校長面談!? 水泳授業で保護者困惑
2022/7/20 10:30 2383文字今年は多くの学校で3年ぶりに水泳の授業が再開され、太陽の下ではしゃぐ子供たちの姿が戻ってきた。ところが、紫外線防止などのために上半身を覆う「ラッシュガード」の着用を巡り、学校の対応に困惑する保護者もいるようだ。着用を許可するにあたって申請用紙を提出させたり、校長との面談を求めたりする学校もあるとい
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拡大する出生前検査
結果は陽性…「耐えられない」 苦しみから逃れる一心で向かった病院
2022/7/19 11:01 2435文字胎児の染色体異常を調べる新型出生前診断(NIPT)が広がる中、思わぬ結果に心をかき乱され、中絶手術を受ける寸前になった女性がいる。医師の機転に救われたが、今でも罪悪感を覚える。「なんて恐ろしいことをしようとしたんだろう」 2021年5月、大阪府高槻市の大阪医科薬科大学病院。女性(37)は中絶手術を
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ルー大柴さんが茶道? 「50、60代で何か始めても全然遅くない」
2022/7/18 16:30動画あり 2889文字情報があふれ、何かとせわしない毎日。心静かな時間を取り戻したい人も多いのではないだろうか。「寝耳にウオーター」など英語交じりのトークで知られる、タレントのルー大柴さん(68)は、50代から茶道を始め、今では師範の免状も持つ。茶人名は「大柴宗徹(そうてつ)」。そんなルーさんがたてたお茶を頂きながら、
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宗教2世の漫画家がのみ込んだ言葉 親を恨めず、怒りの矛先自分に
2022/7/17 07:00深掘り 2523文字「喉元まで出かかった言葉をのみ込んでばかり」。安倍晋三元首相(67)が奈良市で遊説中に銃撃されて死亡した事件の翌9日、ツイッターにこんな投稿が流れた。発信者は漫画家の菊池真理子さん(49)。信仰熱心な親を持つ「宗教2世」を当事者目線で描いた作品が評判になりながら、連載途中に終了したことが話題になっ
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テロ後に国が暴力化、歴史繰り返すな 安倍氏銃撃で保阪正康さん寄稿
2022/7/13 14:00 1435文字安倍晋三元首相が参議院選挙のさなかに銃撃され、殺害された事件は社会に大きな衝撃を与えた。今回の事件を受け、要人暗殺が相次いだ戦前昭和期を顧みたとき、我々が得られる教訓とはなにか。昭和史が専門のノンフィクション作家、保阪正康さんに寄稿してもらった。 ◇ 安倍元首相撃たれる、との第一報に触
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宿主を思うままに操る、ちょっとグロテスクな寄生生物たち
2022/7/12 11:00動画あり 1934文字地球上の生物の半数近くを占めるともいわれる寄生生物。その中には、さまざまな手法で宿主(しゅくしゅ)を操り、自分の暮らしやすさを追求する不思議な生き物がいる。ちょっとグロテスクなその姿に迫る。 川や池に落ちたカマキリのお尻から、にょろにょろと黒っぽく細長いものが出てくることがある。これはカマキリの内
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脱炭素へ車の未来はEVだけ? メーカー、代替燃料の開発加速
2022/7/12 05:00 2579文字脱炭素に向けてモーターで動く電気自動車(EV)の開発競争が世界的に加速する一方、国内では二酸化炭素(CO2)を基本的に出さない水素エンジンやバイオ燃料の研究開発も同時に進んでいる。「100年に1度」とされる自動車産業の変革期を乗り越えるにはどうすればいいのか。メーカーの取り組みを取材した。 ◇トヨ
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「こんな選挙でいいのか」 宇都宮健児さんにぶつけたモヤモヤ
2022/7/12 03:00 2887文字10日に投開票された参院選。前回2019年に比べて候補者は175人増えて545人に上ったものの、当選する見込みがほとんどない候補が乱立しているようにも見えた。政党はタレントや暴露系ユーチューバーらを公認し、「良識の府」と呼ばれる参院にふさわしい論戦が展開されたとは言えない状況だった。こんな選挙でよ
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「学研の科学」復刊 アリの巣観察のワクワク、知らない世代にも
2022/7/6 04:00 3575文字カメラに顕微鏡、アリやカブトエビの飼育セット、人体骨格の標本――。子どもの頃、夢中になって付録を組み立てた人も多いのではないだろうか。学研が発行していた小学生向けの付録付き雑誌「科学」は、兄弟誌の「学習」とともに最盛期に670万部を記録したマンモス雑誌。少子化などで休刊していたが、12年ぶりの今夏
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大河ドラマで描いた「頼朝の最期」 三谷幸喜さんが明かした秘話
2022/7/4 06:00 2018文字哀れな姿だった。武家政権の礎を築いた源頼朝。その死に至るシーンが6月26日放送のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(第25回)で描かれた。同じ源氏一門の木曽義仲を討ち、有力家臣の上総広常を権謀術数の限りを尽くして殺し、平家滅亡の最大の功労者である実弟の義経も滅ぼした。粛清を重ね権力を手にした男が、
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「お尻の割れ目は映してもいい?」 それは俳優が決める時代に
2022/7/3 18:00 3465文字「体当たりの演技で脱いだ」「濡(ぬ)れ場に挑戦」――。映画の宣伝文句で使われる言葉だが、その裏で俳優が傷ついていたとしたら、観客は安心して作品を楽しむことができるだろうか。性加害の告発が相次いでいる映画界だが、監督やプロデューサーの指示で、ヌードや性行為のシーンで意に沿わない演技をさせられ、傷つく
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泥酔・紛失は「リーダー的」社員 尼崎USBメモリー、ずさん管理の闇
2022/7/3 09:00 2144文字兵庫県尼崎市の全市民約46万人分の個人情報が入ったUSBメモリーが一時所在不明になった問題。紛失したのは市の業務を孫請けした会社の男性社員で、この業務の「リーダー的存在」だった。男性は約20年前から市のIT関連業務に携わっていたが、市は男性の所属先を把握せず、数々のルール違反に気付かなかった。複雑
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