タテ型はもみ洗い、ドラム型はたたき洗い
Q 洗濯機はどういうしくみになっているのか教えてください。(岐阜県白川町・小3、竹腰韻希さん)
A パナソニック株式会社で洗濯機を担当する斎藤克哉さんに聞きました。
タテ型は洗濯槽が垂直です。洗濯槽の底のプロペラのような羽根を回転させ、たっぷりの水を使い、渦状の水流で、洗濯物をこすりあわせて洗います。手でもみ洗いするのに似ています。泥などの固形の汚れに効果を発揮します。
ドラムは円筒の意味です。ドラム式では、洗濯槽が斜めまたは水平になっています。洗濯槽が回転し、中の洗濯物を持ち上げては落とすことをくり返し、その衝撃で洗います。いわばたたき洗いです。少ない水で洗うことができるため、節水になります。洗剤の濃度が高いため、人の汗などの皮脂汚れが落ちやすいのが特長です。
タテ型とドラム式は、洗い方はちがいますが、洗浄力は同じくらいです。いずれも洗剤が必要です。
洗剤には界面活性剤が入っており、これが汚れと衣服の繊維の間に入って汚れを吸着し、衣服から引き離して、再び衣類に付くのを防ぎます。
洗った後は、洗剤成分を取り除くすすぎです。洗剤の入った水を排水し、洗濯槽を回転させ、遠心力(円の中心から外向きに働く力)で、脱水し、洗剤成分も少なくします。その後、きれいな水を入れて、洗濯槽を回し(タテ型の場合は底の羽根も回転させ)てすすぎ、最後に再び、脱水します。
最近は洗濯から乾燥まで1台でできる洗濯乾燥機が人気です。約100度の熱風で乾燥させるヒーター式と、洗濯槽の空気を除湿した約65度の温風で乾かすヒートポンプ式があります。
洗濯機に子どもが入り死亡する事故が起きています。危険なので入らないでください。【御園生枝里】