モーターで踏み段を動かす
Q エスカレーターはなぜうごくの? エスカレーターの下はどうなっているの? (福岡県北九州市、小2・原田椋司君、年長の結香さん)
A 三菱電機・昇降機営業技術部の大谷隆さんに聞きました。
エスカレーターは、たくさんの踏み段がチェーンでつながって、上下二つの歯車にかみ合わさって、モーターの力でぐるぐる回って動いています。自分が乗っている踏み段の下では、逆方向に踏み段が動いています。
踏み段一つ一つには、左右前後に、四つのタイヤがついています=イラスト<下>。前のタイヤのじくは、チェーンにはさまっていて、上にあるモーターの力で動きます。後ろのタイヤは、内側の別のレールを転がっていきます。
見えない下の部分では、踏み段は逆さまになり、平らになって並んでいます。前のタイヤと後ろのタイヤのレールが上下にはなれており、平らになることができます。
踏み段には細かいみぞがたくさんあります。これは、すべり止めの役目をするとともに、乗るところと降りるところには、くしがあり、みぞとかみ合って、ゴミが入るのを防ぎます。
エスカレーターの角度は30度が多いです。スピードは1分間に30メートル進む(分速)のが一般的。速度切り替えができるものでは、子どもから高齢者までさまざまな人が利用するショッピングセンターでは分速20メートル、地下鉄で急ぐ人が多い場合は分速40メートルと使い分けることもできます。エレベーターよりスピードはおそいですが、たくさんの人を運ぶのに優れています。
くつや服がはさまったり、手すりの上に乗り出して落ちたり頭をぶつけたりする事故を防ぐために、赤外線センサーをつけ注意を呼びかける装置をつけるなどメーカーも対応していますが、黄色の線の内側に立って、手すりにつかまり、安全に乗ることが大切です。【御園生枝里】