生物がいる砂丘と不毛な砂漠
Q 砂丘と砂漠と砂浜のちがいは?(神奈川県横浜市・小4・女子)
A 砂丘といえば、鳥取市の鳥取砂丘が有名ですよね。鳥取県立博物館(鳥取市)で岩石や化石、鉱物などを研究している地学担当学芸員、田邉佳紀さんに聞きました。
砂丘は、砂が風に吹き上げられて降り積もり、丘のようになった地形のことです。鳥取砂丘は、日本海の砂浜の砂が風によって運ばれて形成されました。いつごろできたのかは、まだ詳しく分かっていないそうです。田邉さんは、「一般に、砂が風によって運ばれてできたものが砂丘、砂が海の波や流れによって運ばれてできたものが砂浜と呼ばれています」と話します。
では、砂漠はどうでしょうか。「砂漠は、生物の活動がほとんどできないような不毛の地で、極度に乾燥した土地を指します」と田邉さん。鳥取砂丘は、砂漠ではありません。初夏には淡いピンク色の花がかわいいハマヒルガオ、秋には薄紫の花をつけるハマベノギクなどさまざまな植物が鳥取砂丘を彩ります。スナガニ、カワラハンミョウといった動物もすんでいます。雨もよく降ります。
鳥取砂丘の特徴は、47メートルにも及ぶ起伏の激しさ。そして、風が作り出す美しい「風紋」です。広さは東西16キロメートル、南北2キロメートルもあります。
この広大な鳥取砂丘を人気スマートフォンゲーム「ポケモンGO」の聖地として売りだそうと、鳥取県は7月、「鳥取砂丘スナホ・ゲーム解放区宣言」を発表しました。平井伸治知事は「砂丘は広大なので、他の人に迷惑をかけずに遊んでもらえる」と観光客の増加を期待しています。
ちなみに、「スナホ」はスマホとスナバに由来する造語だそうです。遊ぶときは、自然を大切にしながら、熱中症に気をつけて遊んでくださいね。【出水奈美】