東京電力福島第1原発周辺の飲料用や農業用のダムの底に、高い濃度の放射性セシウムがたまり続けていることが環境省の調査で分かりました。原発事故の直後、森林に大量に降り注いだセシウムが、時間をかけて川に流れ出したとみられます。
福島第1原発から50キロメートル以内の10か所のダムの底では、国の基準を超えるセシウム濃度の土がたまっており、専門家は「対策を検討すべきだ」と指摘しています。一方、環境省は、ダムの水面近くの水に含まれるセシウムは検出下限値未満と飲料水の基準(同10ベクレル)を大きく下回っており、人の健康に影響を与えるレベルではないとして、監視のみを続ける方針です。
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