インスタグラムの人気撮影スポットになった「篠栗九大の森」のラクウショウ。条件がそろうと神秘的な光景になる=福岡県篠栗町で4月9日、上入来尚撮影
撮影スポットの近くには柵の乗り越えを禁止する掲示板も=福岡県篠栗町で4月9日、上入来尚撮影
九州大学と福岡県篠栗町が一般に公開している「篠栗九大の森」(同町和田)が、「インスタ映え」するとして人気が急上昇しています。あまりにたくさんの人が訪れ、森が荒らされるといった問題も起きていて、森林回復のために一時閉鎖することも検討されています。
福岡市中心部から車で約20分。「九大の森」は九大農学部福岡演習林(約470ヘクタール)の一部約17ヘクタールで、2010年から住民の健康といやしのために開放されました。九大が研究の目的で植林するなどした約90種の樹木が楽しめます。
町によると、訪れる人はこれまで年間2万6000人ほどでした。ところが、水の中に生える北アメリカ東南部・メキシコ原産の針葉樹ラクウショウの写真が、写真共有アプリ「インスタグラム」に投稿すると見栄えが良いことから評判を呼び、17年度は約13万1000人に。交通渋滞に加え、バーベキューやたばこを吸った跡が発見されるなどのマナー違反、立ち入り禁止区域での撮影などに町と九大は頭を悩ましています。