「こどもの日」の5日、小学生の投票でおもしろい本を決める「小学生がえらぶ!“こどもの本”総選挙」の結果が発表されました。1位に選ばれたのは、動物学者の今泉忠明さんが監修した「ざんねんないきもの事典」。投票した小学生の中から10人が、選んだ本を発表し、作者を表彰しました。【篠口純子】
「こどもの本総選挙」は、出版社のポプラ社が創立70周年を記念して、子ども自身が選ぶことで、本をもっと身近に感じてもらいたいと企画しました。昨年11月から今年2月に「自分の一番好きな本」を募集し、12万8055票の投票がありました。
結果発表会は東京都荒川区立図書館「ゆいの森あらかわ」で開かれました。
1位に選ばれた「ざんねんないきもの事典」は、生き物の特徴をユニークに紹介した本です。この本に投票した埼玉県の小学6年、田辺恭輔さんは「学校でみんなが読んでいて、おもしろそうだったから読みました。ザリガニは食べ物で体の色が変わる話が印象に残っています」。今泉さんは「子どものころはいたずらばかりで、賞をもらったことがないのでビックリ。この本のテーマは進化。残念でも頑張って生きている生き物がいることを感じてもらえたのでは」と話しました。
総選挙のアンバサダーを務めた、芥川賞作家でお笑いタレントの又吉直樹さんは「本を読んで友達と感想を言い合うのは楽しい。一方で、本を読んでどう思ったか、自分と向き合うことも大事にしてほしいです」と述べました。
選ばれた10冊
(1)ざんねんないきもの事典(今泉忠明)
(2)あるかしら書店(ヨシタケシンスケ)
(3)りんごかもしれない(同)
(4)続ざんねんないきもの事典(今泉忠明)
(5)おしりたんてい かいとうVSたんてい(トロル)
(6)おしりたんてい いせきからのSOS(同)
(7)このあとどうしちゃおう(ヨシタケシンスケ)
(8)ぼくらの七日間戦争(宗田理)
(9)ふしぎ駄菓子屋 銭天堂(廣嶋玲子)
(10)りゆうがあります(ヨシタケシンスケ)
※著者、監修者は敬称略