教え方の勉強、片付け 仕事あるけれど連休も
Q 夏休み中、学校の先生は何をしているの?(千葉県船橋市、小3女子)
A 文部科学省初等中等教育局財務課に聞きました。「公立小学校の先生は公務員なので、規定により夏休み中も出勤しています」。始業時間は市区町村によって違いがありますが、勤務時間は7時間45分と決まりがあり、平日は朝から夕方まで仕事をしているそうです。
子どもたちがいない間、どんな仕事をするのでしょう。東京都、神奈川県、埼玉県にあるいくつかの教育委員会で詳しい仕事内容を教えてもらいました。
1年間でこの時期に集中しているのは研修会です。授業の仕方や教え方、指導力を高める勉強や専門性を高める勉強をします。理科や社会の知識を深めるため、海岸や海、山などに出かけて現物を見ながら学ぶこともあります。
県や市などが主催する研修もありますが、学校ごとに研修として勉強会を開くこともあります。いつもは子どもたちに教えている先生自身が学ぶチャンスです。夏休みの間は給食がないので、先生はお弁当などを持って学校に行きます。
新学期に向けて授業や行事の準備もします。秋に運動会がある小学校では2学期によいスタートをきれるように夏休み中にダンスを考え、すぐに教えられるように練習しておきます。
社会科見学などの行事がある場合は安全面をチェックするために下見にも出かけます。学校の倉庫の片付けや、施設の整備も先生の仕事です。
また、多くの小学校が夏休みの前半と後半に水泳教室を行うのでその指導をします。
プールに来た子どもたちがついでに勉強できるように教室を開放する小学校もあります。子どもたちが自主的に持ってきたドリルや課題などの質問に答える先生もいます。PTAの行事に参加するなど、この他にもまだまだ仕事はあるようです。
以前は日直の先生を決め、だれかが毎日当番をしていました。最近は連続して学校を休みにする閉庁日を設けるようになりました。先生が連休を取れるようになり、校舎の電気を使わないので省エネにもなるそうです。【大熊真里子】