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世界初、小惑星に人工クレーター
宇宙航空研究開発機構(JAXA)の「はやぶさ2」チームは来(きた)る4月5日、小惑星(しょうわくせい)リュウグウの表面に、インパクターという装置を衝突(しょうとつ)させて人工的なクレーターを生成する(図1)ことに世界で初めて挑戦すると発表しました。先月の535回でも詳(くわ)しく説明しましたが、重さ約2キロの金属の塊(かたまり)を秒速約2キロで撃(う)ち込(こ)み、クレーターを作ります。そして後でクレーター付近に着陸し、地下の物質の採取も試みるのです。
ところではやぶさ2はさる2月22日に、リュウグウの表面に着陸してサンプルを採取することに成功しましたね。その表面は、太陽風や小さな隕石(いんせき)の衝突などが常時起きているところ。表面の物質は「宇宙風化」が進んでいる可能性もあります。しかし地下の物質は、そのような影響(えいきょう)を受けないので、クレーターを人工的に作って露出(ろしゅつ)させて調査できれば、そもそもの小惑星の形成過程の解明につな…
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