連載

的川博士の銀河教室

宇宙開発の歴史や宇宙に関する最新ニュースについて、JAXA名誉教授の的川泰宣さんが解説する長寿連載です。

連載一覧

的川博士の銀河教室

550 JAXAが2機の天文衛星計画

  • はてなブックマーク
  • メール
  • 印刷

宇宙最古の「光」をとらえるか

 日本の「はやぶさ2」が世界的な注目を浴びていますが、JAXA(宇宙航空研究開発機構)は、金星に「あかつき」、水星に「みお」、2021年度に月への着陸をめざす「SLIM(スリム)」、24年度には火星の衛星から物質を持ち帰る探査機打ち上げ計画などを進めています。

 そしてこのほど、新たに2機の天文衛星を打ち上げることを決めました。星の位置を高い精度で測定する天文衛星「JASMINE(ジャスミン)」と、宇宙ができたころの原始重力波の痕跡(こんせき)を探す衛星「LiteBIRD(ライトバード)」です。

 「ジャスミン」は、天の川の中心付近の膨(ふく)らみ(バルジ)にある星々の天球上での位置とその変化を、赤外線を用いて史上最高の精度で測る位置天文観測衛星です。まず、22年度ごろに、主鏡口径が30センチくらいの「小型ジャスミン」(図1)を軌道(きどう)に送り、一部の領域を重点的に観測、そして30年代に主鏡口径80センチクラスの「中型ジャスミン」を打ち上げて、バルジ全域にわたって観測を実施(じっし)し…

この記事は有料記事です。

残り1060文字(全文1523文字)

あわせて読みたい