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ソフトウエアが輝く日
アポロ11号の最大のピンチだったあのアラームをめぐって、米国ヒューストンの管制センターと月面に向けて降下中の着陸船「イーグル」との緊迫(きんぱく)した会話が続く中、地球ではもう一つの闘(たたか)いが繰(く)り広(ひろ)げられていました。アラームには、アポロ誘導(ゆうどう)コンピューター(AGC)が関係していることは確かです。ソフトウエアを担当したMIT(マサチューセッツ工科大学)のIL(器械工学研究所)に、NASA(米航空宇宙局)から緊急(きんきゅう)電話が入りました。「相次ぐアラームの原因をつきとめてくれ!」
ILでは、凄(すさ)まじい勢いでシミュレーションを実施(じっし)し、現象の再現を試みました。指揮をとるのはマーガレット・ハミルトン(写真1)。AGCのソフトウエアをつくりあげたILの最高責任者です。NASAからは5分おきくらいに電話が来ます。絶対につきとめなければなりません。
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