ゆっくりお茶を コーヒーショップで 親子ってむずかしい

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一面にピンク色の花を咲かせたペチュニア=千葉県富津市で8月26日 拡大
一面にピンク色の花を咲かせたペチュニア=千葉県富津市で8月26日

 親子おやことかきょうだいとかって、むずかしいな、とおもうことがあります。

   ◇◆  ◆◇

 あるのこと、コーヒーショップでぼおっとしていたら、小学校しょうがっこうねんせいぐらいのおとことおとうさん、おかあさんがはいってきました。

 おとうさんはたばこきのひとらしく、もなく喫煙席きつえんせきうつりました。ものとどくと、おとこが「おとうさんにっていくね」と、アイスコーヒーのグラスをってがりました。

 ところがさんうごいたところで、ガッシャーン! グラスをゆかとしてしまいました。

 おおきなおとに、おとこからだかたくなります。おきゃくさんもみんなそちらをています。

 そのとき、おかあさんが、のんびりといました。

 「あ、とした」

 そしてしずかにせきをたち、ふきんをりにいきました。

 わたしはちょっとびっくりしました。だって、もしわたしがあのおとこのおかあさんだったら、

 「ダメじゃない」

 「なにやってるの」

 「をつけなさいよ」などとおおきなこえっていたとおもうからです。

 みなさんのおかあさんやおとうさんだったら、こんなときなんてうでしょうか。もしあなたがこのおかあさんの立場たちばだったら? もしグラスをとしたのがきょうだいだったら? なかのいいともだちだったら?

 よくよくかんがえてみると、失敗しっぱいした本人ほんにんだって「もっとをつければよかったな」とおもっているはずです。グラスをとしたあとに「をつけろ」とわれても、やくにはちません。わざととしたならばおこられても仕方しかたがないけれども、すべるなんてだれにだってあること。しか意味いみなんてありません。

 もし、グラスをったのがわたしともだちだったら、わたしけっして「ダメじゃない!」なんてわないとおもいます。ともだちがきずつきますから。でも自分じぶんどもやおや、きょうだいだったら、おもわずってしまいそう。なにより、自分じぶんがグラスをとしたときこころなか自分自身じぶんじしんに「ダメじゃない」とおこっています。

 まえにもこのコラムで紹介しょうかいしたことのある心理学者しんりがくしゃ、ガイ・ウィンチさんはこんなことをっています。失敗しっぱいひとこころきずつける。こころきずは、からだきずおなじように手当てあてが必要ひつようだ。それなのに人間にんげんは、失敗しっぱいした自分じぶんめて、そのきずをさらにふかくしてしまうくせがある。これはやめたほうがいい。

 おやにとってどもは分身ぶんしんのようなもの。だから「ごめんなさい」とおもっているのがかっていても、ついついこころこえがそのままてしまうのかもしれません。

 いえかえって、むすめにコーヒーショップではなしをすると「わたしもそんなおかあさんがよかったなあ」とわらいながらわれました。

 「そうだよねえ」とあいづちをちつつ、家族かぞくにも自分じぶんにもやさしくなれたらいいなとおもったのでした。【編集長へんしゅうちょう太田阿利佐おおたありさ

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