ライトアップされた京都・清水寺の本堂と桜。本堂は工事が終わり、約3年ぶりに姿を現しました=26日
た、た、た、大変だあ。毎日小学生新聞にライバルが登場しました。それもかなりの強敵。その名も「たのしみしんぶん」です。
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(以下は、臨時ニュースを読み上げるアナウンサーのつもりになって、緊迫感あふれる声で読み上げてください)
――「たのしみしんぶん」は、今年3月16日、新型コロナウイルスによる全国一斉の休校をきっかけに誕生したもようです。編集長は三重県の小3、佐奈さん。記者は弟で小1の清一郎さんと、祖母の成美さん(年齢不詳)の2人です。創刊号は毎小と同じタブロイド判。佐奈編集長のあいさつのほか、清一郎記者によるかなり難しいクイズ、成美記者による「カブト虫の幼虫、かぶちゃん、さようなら」の記事などで構成されています――
佐奈さんたちは3月半ばから毎小を読み始めたそうです。つまり、読み始めてすぐに自分たちで新聞をつくった、ってことですね。ううむ、佐奈編集長、やるのう。しかも編集後記には「さいしょはかんたんやとおもっていたけれど、へんしゅうちょうになってやってみたらせきにんじゅうだいでした」と書いてあります。その通り!と、毎小編集長は大きくうなずいたのでした。
成美記者からの手紙には「作るのも、読むのも楽しい…という1枚です。長い休みも楽しみになりました」と書かれていました。
長い休みも楽しみに……よかった。
この長い春休み、みなさんの中にはいつものように外に出たり、友達と遊べなかったりして、ちょっといらいらしている人もいるんじゃないかな。実は私もそうです。お休みではないけれど、新型コロナウイルスのおかげで、いろんな予定が変更になって、思うように進まないなど、面倒くさいことが山ほど! ひょっとしたら、みなさんのお母さん、お父さんも同じ気持ちかもしれません。
でも同時に、こういう時だからこそ、普段は当たり前だと思っていることの大切さが身にしみます。例えば、入学式や卒業式。普段は緊張していやだなとか、ちょっと面倒くさいなと思っていても、「今年はなし」となるとすごく残念ではないですか。
私が通勤に使う電車の中からは、線路沿いの桜の木が見えます。ああ今年も咲いているんだ、と思うと、なんだかすごくほっとします。いつものものが、いつものようにあること。そのことを大切にしたいなと思います。
家族でいろいろな話をする楽しさもそう。私が「たのしみしんぶん」をライバルだ!と思うのは、身近な楽しさがたくさんスクープされているからです。
さて、もう一度アナウンサーになって、緊迫した声でお願いします。
――強力ライバルの出現に毎小の編集長は「こちらも負けずに楽しいニュースをお届けしたい」と闘志を燃やしています――
みなさんも「わが家のしんぶん」をつくってみませんか。【編集長・太田阿利佐】