池上彰さん(左)と毎小特派員の竹下雄惺さん=東京都千代田区のポプラ社で7月30日
池上彰さんが増田ユリヤさんと6月に開設した「公式 池上彰と増田ユリヤのYouTube学園」
◆会いに行った人
竹下雄惺さん(右) 東京都・早稲田実業学校初等部5年
ジャーナリストの池上彰さんは、テレビをはじめ新聞や本などでニュースを分かりやすく解説しています。毎小で連載する「教えて!池上さん」(毎月第4日曜、一部地域翌月曜)は、これまでに311回に達しています。池上さんの本を読んだ毎小特派員の小学5年、竹下雄惺さんが報道の仕事やネット社会について聞きました。【野本みどり】
池上さんは3月に「なんのために学ぶのか」(SB新書)を出版しました。その中では、NHKに記者として入った池上さんが、キャスターになったり、「週刊こどもニュース」のお父さん役として活躍したりしたことが書かれています。竹下さんは「記者の道から離れていくのに、どうして前向きに取り組めたのですか」と質問しました。
「ニュースを分かりやすく伝えたいという思いがあったので、キャスターになっても、週刊こどもニュースの担当になっても、分かりやすい伝え方を考えました」と池上さん。「ずっと思いを持っていると、ふと気づくと、何らかの形で夢がかなっています。夢を捨てないで、がんばってください」とはげましてくれました。
インターネットの発展にともなって、世界中の人々がより速く大量の情報に接することができるようになりました。池上さんも6月から、「公式 池上彰と増田ユリヤのYouTube学園」で動画の配信を始めました。竹下さんはSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)などの投稿サイトの使いこなし方に興味があり、「名前を隠して悪口や批判を書く人について、どのように思いますか」とたずねました。
池上さんは書き込みを冷静にとらえるようにすすめます。「悪口を書かれると、ものすごくたくさんの人が書いているように思います。よく見ると、実はそのような書き込みをしている人はほんのわずかで、ほとんどの人は書き込みをしません。逆に『よかったよ』と書いてくれる人は、本当にすてきだと思います」と説明しました。=2面に一問一答
プロフィル◇
1950年、長野県生まれ。慶応大学を卒業後、NHKで報道記者やニュースキャスターを務めました。2005年からフリーのジャーナリストに。名城大学教授、東京工業大学特命教授。