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子ども向けの本を出版した作家さんたちに、創作の背景や自身の子ども時代について聞きます。

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まなささえるランドセル 内堀うちぼりタケシさん

 日本にっぽんで6ねんかん使つかったランドセルをアフガニスタンのどもたちにおくるプロジェクトをった写真しゃしん絵本えほん「7ねんのランドセル」が出版しゅっぱんされました。アフガニスタンのらしやランドセルをったどもたちの笑顔えがおうつっています。著者ちょしゃ写真家しゃしんか内堀うちぼりタケシさんに、作品さくひんちなどについてきました。【篠口しのぐち純子じゅんこ

 ――アフガニスタンの取材しゅざいはじめたきっかけはなんでしたか。

 内堀うちぼりさん まいとし写真家しゃしんかが100にんほどあつまってチャリティー写真展しゃしんてんひらき、写真しゃしんったおかね寄付きふしていました。2001ねんがつ11にちにアメリカで同時多発どうじたはつテロがき、アメリカはアフガニスタンと戦争せんそうはじめました。12がつ以前いぜんからいだった静岡県しずおかけんのアフガンじん医師いし一緒いっしょにアフガニスタンへき、チャリティーの売上金うりあげきんとどけました。空爆くうばくまちはぼろぼろ。がれきでみちがふさがれていました。でも、そんななかどもたちはたこあげをしていたのです。こういった日常にちじょう写真しゃしんりたいとおもいました。

 ――04ねん化学かがくメーカー「クラレ」とNGO(非政府組織ひせいふそしき)「ジョイセフ」のプロジェクト「ランドセルはうみえて」がスタートし、これまでに12まん以上いじょうのランドセルがとどけられました。活動かつどうはじまったときからつづけているそうですね。

 内堀うちぼりさん ランドセルにノートや鉛筆えんぴつをつめて、どもたちにとどけられます。教科書きょうかしょなどありません。学校がっこうといっても黒板こくばんがあるだけ。鉛筆えんぴつぽんすらないのです。日本にっぽんではたりまえにできるものを、アフガニスタンでは一生いっしょうにすることがないかもしれない。それが突然とつぜんとどくのですから、とてもよろこびます。

 ――写真しゃしんつづけ、変化へんかかんじましたか。

 内堀うちぼりさん イスラム原理主義げんりしゅぎ勢力せいりょくタリバンの支配下しはいかでは、女子じょし教育きょういくきんじられていましたが、いまでは学校がっこうかよおんなえてきました。ランドセルを背負せおっているると、これまでどもを登校とうこうさせていなかったおやが「うちのかよわせようかしら」となる。就学率しゅうがくりつげる効果こうかはあるとおもいます。校舎こうしゃすこしずつえました。どもたちの学習がくしゅう意欲いよくたかく、教室きょうしつ満杯まんぱい先生せんせいはなしきもらすまいと、写真しゃしんっているぼくにはもくれません。

 ――この写真しゃしん絵本えほんつたえたいことはなんですか。

 内堀うちぼりさん 身近みぢかなランドセルから世界せかいってほしいです。アフガニスタンというと戦争せんそう紛争ふんそうのイメージがありますが、そこにいるのは普通ふつう小学生しょうがくせいまずしいけれど学校がっこうって、家族かぞく手伝てつだいながら、いきいきとらしています。いつかランドセルをおくった日本にっぽんと、ったアフガニスタンの出会であるといいですね。


 ☆7ねんのランドセル(国土社こくどしゃ/2200えん

 戦争せんそうつづくアフガニスタン。教科書きょうかしょやカバン、文具ぶんぐがないどもたちがほとんどです。学校がっこうといっても校舎こうしゃつくえも、いすもありません。きびしい状況じょうきょうなか、いきいきとまなどもたちの表情ひょうじょうつたえる写真しゃしん絵本えほんです。


 ■プロフィル■

 1955ねんまれ、東京都とうきょうと出身しゅっしん。2001ねんからアフガニスタンの取材しゅざいつづけ、著書ちょしょに「アフガニスタン勇気ゆうき笑顔えがお」など。「ランドセルはうみえて」は小学しょうがくねんせい国語こくご教科書きょうかしょ光村図書出版みつむらとしょしゅっぱん)に掲載けいさい

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