大河ドラマ「青天を衝け」主人公　日本経済の父・渋沢栄一　「エネルギッシュな作品に」　渋沢演じる吉沢亮さん

　ＮＨＫ大河（たいが）ドラマ「青天（せいてん）を衝（つ）け」で渋沢栄一（しぶさわえいいち）を演（えん）じる俳優（はいゆう）、吉沢亮（よしざわりょう）さん（２６）は「エネルギッシュな作品（さくひん）を届（とど）けたい」と話（はな）します。役（やく）への思（おも）いを聞（き）きました。【篠口（しのぐち）純子（じゅんこ）】

　――渋沢（しぶさわ）と似（に）ている部分（ぶぶん）はありますか。

　こうなりたいという部分（ぶぶん）はたくさんあります。実業家（じつぎょうか）として後（のち）に世界（せかい）に影響（えいきょう）を与（あた）えていきますが、考（かんが）え方（かた）は農民（のうみん）のころから変（か）わらない。利益（りえき）だけでなく道徳（どうとく）を大事（だいじ）にする部分（ぶぶん）や、相手（あいて）の身分（みぶん）よりも人間（にんげん）性（せい）を見（み）る目（め）など、人（ひと）としてすばらしいと思（おも）います。

　――渋沢（しぶさわ）がエネルギッシュだと思（おも）うところは。

　ひたすら走（はし）り回（まわ）っています。子（こ）どものころから自分（じぶん）のしていることは正（ただ）しいと信（しん）じ、それをコツコツとやっていく人間（にんげん）。うちに秘（ひ）めるパワーを感（かん）じます。

　――演（えん）じるのが楽（たの）しみな場面（ばめん）はありますか。

　ドラマは渋沢（しぶさわ）が育（そだ）った血洗島（ちあらいじま）村（むら）と、徳川慶喜（とくがわよしのぶ）がいる江戸（えど）の二（ふた）つの軸（じく）が同時（どうじ）に進行（しんこう）していきます。それが一（ひと）つになった時（とき）、どうなるのかは未知数（みちすう）です。すばらしい役者（やくしゃ）ばかりなので、どんな芝居（しばい）が生（う）まれるか楽（たの）しみです。

　――２０２１年（ねん）はどんな年（とし）にしたいですか。

　新型（しんがた）コロナウイルスの影響（えいきょう）で今（いま）まで当（あ）たり前（まえ）だったものがくずれる瞬間（しゅんかん）は、渋沢（しぶさわ）が生（い）きていた幕末（ばくまつ）と共通（きょうつう）している気（き）がします。そんな時代（じだい）だからこそ、エネルギッシュでポジティブな作品（さくひん）になればいい。吉沢亮（よしざわりょう）といえば「青天（せいてん）を衝（つ）け」だよね、と言（い）われるような渋沢栄一（しぶさわえいいち）を演（えん）じたいです。

プロフィル

　１９９４年（ねん）生（う）まれ、東京都（とうきょうと）出身（しゅっしん）。映画（えいが）「リバーズ・エッジ」（２０１８年（ねん））で第（だい）４２回（かい）日本（にっぽん）アカデミー賞（しょう）新人（しんじん）俳優（はいゆう）賞（しょう）を受賞（じゅしょう）。映画（えいが）「キングダム」、ＮＨＫ連続（れんぞく）テレビ小説（しょうせつ）「なつぞら」に出演（しゅつえん）。