水俣病(みなまたびょう)の犠牲者(ぎせいしゃ)の慰霊碑(いれいひ)の前(まえ)で祈(いの)りをささげる人(ひと)たち=熊本県水俣市(くまもとけんみなまたし)で1日(ついたち)
「公害の原点」といわれる水俣病は、1956年に公式確認されてから1日で65年となりました。新型コロナウイルスのせいで熊本県水俣市の慰霊式は中止されましたが、現地では犠牲者に祈りをささげる人たちの姿が見受けられました。
2009年に施行された特別な法律によって、一定の条件で被害者と認められれば一時金が支払われます。しかし、対象地域の外にいた人は、汚染された魚をたくさん食べたことなどを自分で証明しなければなりません。患者と認められない人が国などにつぐないを求める裁判が続いています。
水俣病をめぐっては、原一男監督のドキュメンタリー映画「水俣曼荼羅」が完成。報道写真家のユージン・スミスを描いた映画「MINAMATA」も9月に公開される予定です。