「PLAZA」で販売(はんばい)された「地球(ちきゅう)グミ」。すぐに完売(かんばい)となりました=スタイリングライフ・ホールディングス プラザスタイルカンパニー提供(ていきょう)
「地球グミ」と呼ばれるお菓子が、子どもや若者を中心に人気を集めています。大人にとっては、まだなじみがうすく、「なぞのお菓子」です。いったい、どのようなお菓子なのでしょうか。その正体にせまるとともに、ブームの背景を探りました。
どこも品切れ
地球グミは、青くて丸い形をしています。1個ずつ大陸のもようが描かれた透明のプラスチックケースに包装され、見た目は地球儀のようです。グミの中にはマグマをイメージした真っ赤な「ベリー」のソースが入っています。お店での販売価格は1袋(75グラム、4個入り)で500~600円ほどです。お店やオンラインショップでは、どこも品切れになっています。
「地球(ちきゅう)グミ」の愛称(あいしょう)でブームとなっている「トローリ プラネットグミ」=いずれも豊(ゆたか)産業(さんぎょう)提供(ていきょう)
正式には「トローリ プラネットグミ」という名前で、1948年創業のドイツの老舗メーカー、メダラー社のブランド「トローリ」がスペインの工場で作っています。日本への輸入を手がける食品卸会社「豊産業」(神奈川県横浜市)によると、地球グミを初めて輸入したのは昨年10月。今年1月、3月を加えた計3回で、それぞれコンテナ1箱10万袋ずつ、計30万袋がこれまで輸入されました。
地球グミを売っている店は、PLAZAやドン・キホーテ、ヴィレッジバンガード、カルディ、ロフトなど輸入食品をあつかっている店が多くなっています。それぞれの店では現在も品切れが続いており、「10月ごろに再入荷を予定している」(豊産業)という状況です。
ブームの理由は…
なぜこれだけ人気を集めているのでしょうか。豊産業などによると、流行のきっかけは、2018年ごろ、韓国のユーチューバーが地球グミを食べる様子を投稿した動画なのだそうです。弾力のあるグミのため、かむ音が独特なのが受け、同じように食べる動画が多くの投稿者によって広がりました。
それが日本にも飛び火し、昨年からユーチューブや動画投稿アプリ「TikTok」で地球グミの動画をアップする投稿者が急増しました。
PLAZAを運営するスタイリング・ライフホールディングスのプラザスタイルカンパニーの担当者は「地球グミ」の販売を決めた理由について、「動画で話題になっていたり、ネット上で『地球グミ』の愛称が広く知られていたりと、発売すれば話題になるだろうと見込んでいました。ですから、取りあつかいが可能となったタイミングで、すぐに販売を開始しました」と説明しています。【松倉佑輔】