第67回青少年読書感想文全国コンクール

第67回青少年読書感想文全国コンクール 小学校高学年の部・低学年の部の課題図書

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 ◆小学校高学年しょうがっこうこうがくねん課題図書かだいとしょ

「エカシのもりうまのポンコ」 加藤多一かとうたいちさく大野八生おおのやよい(ポプラしゃ定価ていか1760えん

 っこうまのポンコがく。やまのふもとのだれもいないくさっぱらを、あるいていく。きょねん北海道ほっかいどう牧場ぼくじょうまれ、つぎのとし牧場ぼくじょうをにげだして、いま、もりでひとりできている。ここでポンコはほんとうに自由じゆう。すきなところへ、すきなようにあるいていく。

 ポンコのいちばんのともだちは長老ちょうろう・エカシ。なんでもはなしいてくれる。あるかわみずこえも、かぜこえもいつもとちがう。「これがおとなになるっていうこと?」。ポンコはエカシにくけれど……。

 ここにいるのにからだはどこにでもあるという不思議ふしぎなカメムシたちも、おとなになることをおしえてくれる。でも、ポンコはのびやかにままに、ポンコらしいおとなに――。みながらこころ自由じゆうがひろがる、みずみずしい物語ものがたり

「サンドイッチクラブ」 長江優子ながえゆうこさく岩波書店いわなみしょてん定価ていか1650えん

 珠子たまこはダブルじゅくがよいをする小学しょうがく6ねんせい。ぼんやりむかえた夏休なつやすみに、無心むしんぞうつくるヒカルと出会であいます。成績せいせきトップクラスで強烈きょうれつ個性こせいをもつヒカルのゆめは、アメリカの大統領だいとうりょうになって戦争せんそうをなくすこと。

 そのヒカルにさそわれて、珠子たまこすなをけずってぞうつくるサンドアートに挑戦ちょうせんすることに。スコップ、フォーク、三角定規さんかくじょうぎ、ヘアブラシ……いろいろな道具どうぐ使つかいこなし、ペンギン親子おやこぞうでライバルのおとことの対決たいけつにいどみます。

 完成かんせいしてもすぐにこわしてしまうぞうにかけたおもいとは? 家庭かてい環境かんきょう性格せいかくことなる珠子たまことヒカルが、ときにぶつかりながらもたがいをれ、世界せかいきあっていく姿すがたえがきます。小学校しょうがっこう最後さいご夏休なつやすみ、いっふみだす勇気ゆうきをもらえる物語ものがたりです。

「おいで、アラスカ!」 アンナ・ウォルツ・さく野坂悦子のざかえつこやく(フレーベルかん定価ていか1540えん

 転校てんこうしてきたかんじのわるおとこ、スフェンがアラスカのあたらしいぬしだとったパーケル。大好だいすきだったゴールデンレトリバーのアラスカをもどそうと、パーケルは真夜中まよなか、スフェンのいえにしのびこみ……。

 立場たちば性格せいかくもまったくちがうふたりに共通きょうつうするのは、つぎ瞬間しゅんかん、なにがきるかわからない未来みらいに、つよい「不安ふあん」をかんじていること。パーケルには両親りょうしんみせ強盗ごうとうおそわれた経験けいけんがあり、いっぽうスフェンにはてんかんの発作ほっさがあるから。「自分自身じぶんじしんであるとはどういうことか」といったいもりこみ、ふかまっていくふたりの友情ゆうじょうえがきだす物語ものがたりかぎを、介助犬かいじょけんのアラスカがにぎっています。

 きることへの不安ふあんだけではなく、その不安ふあんえる勇気ゆうきえがいた作品さくひんです。

「オランウータンにいたい」 久世くぜのうちょ(あかね書房しょぼう定価ていか1430えん

 インドネシアに生息せいそくするオランウータン。みなさんはどんな動物どうぶつっていますか? じつはまだ野生やせいでの行動こうどうはほとんどあきらかになっていません。

 樹上じゅじょうをおよぐようにわたったり、いじめもない社会しゃかいで、知恵ちえがいっぱいの子育こそだてをしたり、「おれはつよい」とおもうだけで、オスが変身へんしんしたり、ものはいちじくしかないときも……オランウータンにはおどろきと魅力みりょくがいっぱい。

 ボルネオとうふかもりなか、20ねんちかくオランウータンをつづける著者ちょしゃが、ときには20メートルを巨木きょぼくのぼり、ときには夢中むちゅういかけてジャングルで迷子まいごになりながら、不思議ふしぎおどろきの世界せかい案内あんないします。さあ、一緒いっしょにオランウータンの生活せいかつをのぞいてみましょう。あたらしい発見はっけんがあるかもしれません!

 ◆小学校低学年しょうがっこうていがくねん課題図書かだいとしょ

「あなふさぎのジグモンタ」 とみながまい・さく/たかおゆうこ・(ひさかたチャイルド、定価ていか1430えん

 ジグモってっていますか? つちなか細長ほそながいふくろのようなをつくるクモです。にあいてしまったあないとなおし、ひとつの大切たいせつ使つかいます。この絵本えほんは、そんなジグモが主人公しゅじんこうです。

 ジグモンタは、ようふくにあいてしまった「あな」をふさぐ「あなふさぎや」。この仕事しごと大好だいすきでした。ところが、このごろ「りゅうこうおくれだしな」「おふるなんて、いや!」と、みんなすぐにあたらしいものをほしがります。「あなふさぎなんて、もうやくにたたないんだ……」。仕事しごとをするになれず、もりかけたジグモンタ。でも、フクロウ親子おやことの出会であいでジグモンタは大切たいせつなことにがつきます。

 かんたんにあたらしいものがはいいまだからこそみたい、やさしいおはなしです。

「そのときがくるくる」 すずきみえ・さく/くすはら順子じゅんこ文研出版ぶんけんしゅっぱん定価ていか1320えん

 みんなは、きらいなべものがあるかな? ぼくはゆめのなかで、「なす」においかけられるくらい「なす」がだいきらい。給食きゅうしょくになすがでるは、学校がっこうにいきたくないな。夏休なつやすみ、ぼくはおじいちゃんのいえにあそびにいったんだ。そのときにたなすは、ピッカピカでとてもきれい。なすは、うすいむらさきいろで、まんなかがきいろのはなをさかせるんだ。はなのかずだけ、なすができるんだ。すごいね。

 じつは、おじいちゃんもむかしは、なすがきらいだったんだ。おばあちゃんとけっこんして、いろいろなりょうりをべているうちに、なすがべられるときがきたんだって。おじいちゃんは「いまはなすがきらいでも、いつかおいしくべられるときがくるさ」っていうけど、ほんとかなぁ?

「みずをくむプリンセス」 スーザン・ヴァーデ・ぶん/ピーター・H・レイノルズ・/さくまゆみこ・やく(さ・え・ら書房しょぼう定価ていか1650えん

 あさはやくおきて、ぼんやりしたまま、したくして、つぼをあたまにのせる。ずっとずっととおくまで、きょうもわたしは、みずをくみにいく。

 ――みずがないくらしを、おもいうかべてください。すいどうはありません。じゆうにみずをのむことも、からだをあらうこともできません。せかいでは、およそ10おくものひとたちが、ちかくにみずがないくらしをしています。そして、まいにち、とおくまであるいて、くらしでつかうみずをくみにいくひとたちもいます。

 これは、アフリカのみずくみをする少女しょうじょの1にちをえがいた絵本えほんです。しょうじょのねがい――それは、だれもが、いつでも、きれいであんぜんなみずをつかえるようになること。いつのひかきっと。

「どこからきたの? おべんとう」 鈴木すずきまもる さくきん星社ほししゃ定価ていか1430えん

 農家のうかさん、漁師りょうしさん、トラックの運転手うんてんしゅさん……みんなの愛情あいじょういっぱい! アジフライ、ポテトサラダ、おにぎり、たまごやき……おべんとうの中身なかみは、どこからきて、どうやってつくったの?

 「アジフライはうみおよいでいるわけではないし、卵焼たまごやきも野原のはらあるいているわけではありません。いろいろなところから、いろいろなひとちからはこばれてくるのです。いつもべているものが、どこからて、どうやってべられるようになるのか調しらべることはたのしいことでした。ものだけではありません。自分じぶんのまわりの、いろいろなものも、いろいろなところからやってきます。みんなのちから自分じぶん元気げんききているのだとおもいます(作者さくしゃ鈴木すずきまもる)」。おべんとうをつうじて、たのしくまなべる絵本えほん

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