10歳のジョージ・Y・ハリソンさんが書いた絵本「地球をまもるってどんなこと? 小学生のわたしたちにできること」(KADOKAWA)が6日に出版されました。気候の変化による自然災害が増えたとされる現在、どう行動すればいいのかを悩む同世代の小学生に、ジョージさんは「できることをしようよ」と呼びかけます。
ジョージさんは、NHKの連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」で、ヒロイン・ひなたの子ども時代の初恋の相手ビリーを演じました。そのジョージさんが、地球環境に不安を感じるようになったのは6歳の時です。
「このままだと、私たちが大人になったとき、安心して地球にくらすことができなくなってしまうかもしれません。物語の話ではなく、本当のことです」。こう絵本の中でも心配します。
すでに、さまざまな気象現象の変化が訪れ、世界はさまざまな災害に見舞われています。地球温暖化は遠い未来の話ではなく、目の前にある危機です。どんなことをしたら地球を守れるのでしょう?
ジョージさんは、国連の食糧農業機関(FAO)の活動を知ったことで、行動を起こし始めました。
「『子どもだから』とか『自分一人だけじゃ意味がない』などと思わずに、できることをしたい」。そんな思いから、自宅近くでゴミ拾いをしたり、自分の考えを発信するメディア「George′s room」を設けたり、学校のクラスメートと環境問題について話したりしてきました。2021年にFAOが開催したワールド・フード・フォーラムでは、「環境問題に取り組む次世代」として紹介されました。
ちりもつもれば…
「地球(ちきゅう)をまもるってどんなこと? 小学生(しょうがくせい)のわたしたちにできること」(KADOKAWA)
絵本では、12個の「小学生にできること」を説明しています。絵を担当するたかしまてつをさんには、「森の絵にはゾウと木を積んだトラックを入れて、オランウータンの表情は悲しそうにして」など、さまざまな注文を付けたそうです。
ジョージさんは「ちりもつもれば山となる」ということわざが好きです。「みんなもできることからやってほしい。そうすれば、地球環境は必ず変わると思います」と熱く話します。【木谷朋子】
12のできること(抜粋)
・自てん車や歩きで出かける
・ベジタリアンになる(野菜などだけ食べる)日を作る
・つかわないときは、水道の水をとめる
・ゴミをへらすためにリサイクルすることを考える
・広めよう! つたえよう!! いっしょにやろう!!!
ジョージ・Y・ハリソンさん
2012年シンガポール生まれ。ロンドンと東京で育ち、都内のインターナショナルスクール在学中(日本の小学4年生)