15歳のニュース 温暖化対策 私たちにできること 小島瑠璃子さん

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小島瑠璃子さん=大阪市北区で、山田尚弘撮影
小島瑠璃子さん=大阪市北区で、山田尚弘撮影
環境省が公開している「2100年 未来の天気予報」の一場面。小島瑠璃子さんがキャスター役を務める(環境省提供)
環境省が公開している「2100年 未来の天気予報」の一場面。小島瑠璃子さんがキャスター役を務める(環境省提供)
記録的な大雨で球磨川が氾濫し、浸水した市街地=熊本県人吉市で2020年7月、本社ヘリから田鍋公也撮影
記録的な大雨で球磨川が氾濫し、浸水した市街地=熊本県人吉市で2020年7月、本社ヘリから田鍋公也撮影
8月の高水温で白化し、陽光に照らし出され輝くクシハダミドリイシサンゴ。水温が少し下がった10月でも回復していない=和歌山県串本町で2020年10月、三村政司撮影
8月の高水温で白化し、陽光に照らし出され輝くクシハダミドリイシサンゴ。水温が少し下がった10月でも回復していない=和歌山県串本町で2020年10月、三村政司撮影
亀裂の入った巨大な氷山。一角が崩れ落ちると大きな波しぶきが発生する=グリーンランド西部イルリサットで2019年9月、賀有勇撮影
亀裂の入った巨大な氷山。一角が崩れ落ちると大きな波しぶきが発生する=グリーンランド西部イルリサットで2019年9月、賀有勇撮影
「気候のためのスクールストライキ」と書かれたボードを手にするグレタ・トゥーンベリさん(中央)=ブリュッセルで2019年2月、八田浩輔撮影
「気候のためのスクールストライキ」と書かれたボードを手にするグレタ・トゥーンベリさん(中央)=ブリュッセルで2019年2月、八田浩輔撮影

環境も ラグビーも 「One for all, All for one」

 ラグビーが大好きで「第100回全国高校ラグビー大会」(大阪府東大阪市で9日まで開催かいさい中)のハイライト番組でキャスターを務めるタレントの小島瑠璃子こじまるりこさん(27)は、年末年始に高校生ラガーマンに密着取材する日々を過ごしている。一方で地球温暖化への関心も人一倍高い小島さんが考えた、「私たちにできること」とは――。【聞き手・長尾ながお真希子まきこ、写真・山田尚弘やまだなおひろ

Q1 ラグビーが盛んなサモアやフィジーなどでは、海面上昇かいめんじょうしょうで地球温暖化の影響えいきょうが出てきています。温暖化を日常で感じることは?

 小島さん 私たちが小学生の時は気温35度をえると「暑くて大変」というイメージでしたが、今は40度をえないと大きな話題にならない。刻一刻と温暖化は進んでいるのに、「夏が暑くなった」程度の実感しかないのは、今まさにゆっくりと真綿で首をめられている途中とちゅうにあるからなのでは、と思います。

Q2 小島さんは、環境かんきょう省の動画「2100年 未来の天気予報」で気象キャスター役を務めています。2100年は、どれだけ気温が上昇するのですか?

 小島さん 「2100年には平均気温が最大4.8度上昇する」という予測データがありますが、それはこのまま何も対策を講じなかった場合の未来です。つまり、「真綿で首がきゅっと絞まってしまった」という最悪な状態のこと。温暖化のスピードをゆるめるために私たちができることは、世論を高めていくことだと思っています。きちんと環境対策をしている企業きぎょうや政党を調べて、製品を使ったり、支持したりするということも、私たち個人ができることなのでは。

Q3 再生可能エネルギーについてどう感じますか?

 小島さん 今、実家が一戸建てを建てようと設計段階にあり、太陽光を導入すべきか自分なりに調べました。太陽光って、環境をよごさず、個人の家の中でエネルギーを自給自足できるんです。蓄電池ちくでんちも入れたら、停電しても3日間は電気がまかなえるし、売電もできる。今は家の完成が楽しみです!

Q4 ラグビーの「One for all,  All for one(一人はみんなのために、みんなは一人のために)」の精神は、環境問題にも通用する?

 小島さん 社会のために一人一人が小さなことを積み重ねていかないと社会は成り立たないと思います。でも、10代のみなさんは、さらに大変革を起こせる可能性があります! 例えば、今後、研究分野に進んで大発明をすれば、強烈きょうれつな「One for all」をげることができる。環境問題の解決は世界的な課題。一人一人の意識的な変化も大事だけれど、再生可能エネルギーの新しい材料の発見など、根本的な解決に結びつくような発明・発見をする、そんな人材が登場してくれることを楽しみにしています!


 ◆地球温暖化の基礎知識

地球をくるむ布団 温室効果ガス

 まずは改めて「地球温暖化」について。約250年前に英国で始まった産業革命以降、人間は石炭や石油などを燃やしてエネルギーにしてきた。車や飛行機を動かし、電気を生み出して社会の近代化を進める一方、大量の二酸化炭素(CO2)を発生させた。CO2などは「温室効果ガス」と呼ばれ、熱をためやすい性質がある。布団ふとんのように地球をくるむ温室効果ガスによって、地球の熱は宇宙へ放出されずにこもり、気温上昇じょうしょうへと結びつく。

気象や自然 異変続々

 気温が上がると台風や大雨の危険性が高まってしまう。ここ数年、日本で起きた大規模な水害は温暖化との関連が指摘してきされている。もちろん、サンゴなど貴重な生き物がいなくなってしまう可能性も。北極や南極の氷が解け、21世紀の終わりには海面が1.1メートル高くなるという予測もある。

国際ルール パリ協定

 そこで2015年12月に国際会議で合意されたのが「パリ協定」だ。産業革命前からの気温上昇を2度未満、できれば1.5度におさえることを目標にかかげている。ポイントは途上国とじょうこくふくむ全ての参加国に、排出削減はいしゅつさくげんの努力を求めていること。

 それではこの「1.5度」をどのように達成したらよいのか。18年10月に採択さいたくされた国連「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」の特別報告書によると、「1.5度」達成のためには、2050年ごろに世界全体の温室効果ガス排出量を「実質ゼロ」にする必要があるという。

グレタさん 動き出した10代

 ちょうどこの18年の夏、北欧ほくおうは記録的な熱波に見舞みまわれていた。気候変動の危機をうったえて1人で「学校ストライキ」を始めたのが、スウェーデンのグレタ・トゥーンベリさんだ=写真。当時15さいだった。活動はソーシャルメディアなどを通じて世界中に広がり、19年3月には各国の150万人以上の子供たちが学校に行かずに街頭でデモ行進し、温暖化に対する大人たちの無策に抗議こうぎした。


こじま・るりこ

 1993年生まれ、千葉県出身。小島さんがキャスターを務める「第100回全国高校ラグビー大会ハイライト」(MBS)は、準決勝までの試合開催日及び決勝前日(1月8日)の深夜に放送される(関西ローカル、8日のみ全国ネット)。


 ■KEYWORD

 【「2100ねん 未来みらい天気予報てんきよほう」】

 環境かんきょう省が2019年7月にホームページで公開した動画(https://ondankataisaku.env.go.jp/coolchoice/2100weather/)。パリ協定が努力目標にしている「産業革命以前からの気温上昇1・5度」を達成した2100年と、達成できなかった2100年の姿をニュース番組仕立てで紹介しょうかいしている。小島瑠璃子こじまるりこさんは気象キャスター役で出演。温暖化対策が不十分だった2100年8月下旬げじゅんのある日は、全国140地点で40度をえる「激暑」となり、埼玉県熊谷くまがや市では最高気温が44・9度になっている。

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